読書感想文「下町ロケット(池井戸潤)」

私は本を読むのはあまり得意な方ではなかった。でも、この本を読んでからは、「本から得られることは自分にとって役に立つことがある」ということを実感しました。所詮下町の中小企業である「佃製作所」。だが、ここの工員の技術はトップクラス。

 

小型のエンジンなどを作っているが、日本のロケットを担うトップ企業に果敢に立ち向かい、佃製作所のエンジンをロケットに搭載させる姿勢が書かれている。こんなにも読み進めたい小説は今までになかった。佃製作所の社長や工員のロケットエンジンに対する熱意、みんな同じ夢を持って臨むのかと思いきや、反発する工員もおり、その為に事件が起こったり。

 

 

読みながらもジリジリと歯を食いしばって読んでいるような、読み手にも感情の力が加わる。もし自分が佃社長の立場だったら、工員の立場だったらなど考えていると、この佃製作所のどの登場人物にも感情移入できる。それほど、人間らしさがあるというか、大袈裟な人間はおらず、あくまでもどこにでもいるような人間だなという感じを受ける。

 

それが感情移入しやすいポイントかもしれない。しっかり者もいれば、ふてくされた者もいるし、登場人物の性格もとてもわかりやすい。その中でも、佃社長の考え方にはとても優しさや気遣いがあふれており、少年のように夢を追う姿はとても勉強になる。

 

「こんなにも熱意をもって成し遂げたいなにか。」自分の人生には今までこんな感情あったかなと考えさせられるし、何か成し遂げたいと気持ちを駆り立てられる。小説の最後には、「人が夢を追うことは素晴らしいし、それを成し遂げた人に対して、周りもそのすごさを認めざるを得ないんだ」と単純に感じさせてくれる。

 

こんな人生、いいなあと素直に憧れられる。最後に佃製作所のエンジンを搭載したロケットが無事に発射される場面は、とにかく涙がにじんでくる。涙があふれるというほどの大きな感動の涙ではないが、心からじわじわと染み渡る感動に浸れる。読み終わると、心がきらきらするような、でもその中にも小さな「やる気」が生まれているような感覚を実感できる。

 

今、専業主婦である自分が、心から「人生は輝かせないと」と思った作品である。

 

(30代女性)

 

 

 

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