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読書感想文「ポニーテール(重松清)」

「ポニーテール」の読書感想文

再婚でできた姉とおそろいのポニーテールにどうしてもしたくて、癖っ毛ながらも頑張って伸ばして目指した髪型がタイトルになっているのだが、このタイトルに筆者と主人公の少女の想いのすべてが残っている様な気がした。
 
ただ憧れから伸ばしている髪の毛やポニーテールという髪型自体がけなげに感じ、また過去の自分もあこがれから髪の毛を伸ばしたりきったりを繰り返した経験などを思い出し、なんだか儚いような少し懐かしい様な存在に感じる。 
 
この作品を読んで、身近な人の判断や決断がきたら自分はどうするのだろうか、どう乗り切るのだろうかと考えた。人は、生まれた時から定められた血縁によって自分では決められない人生の岐路に立たされても進まなければいけない。自分ではどうしようもない大切な人の死や想いの行き違いもある。
 
時が経つに連れて薄れてしまう大切な友人の中にある自分などに立ち向かわなければいけない時、どうやって乗り越えて、また見直していくのだろう。それどころか、もしもこの少女が乗り越えた壁を同じ立場に自分が立ったら、乗り越え人として成長ができるのだろうか。
 
幼少期どころか大人になった自分ですら、受け入れ乗り越える事は難しいのではないかと感じ、この少女の強さや心の豊かさを再度確認する事ができた。最後には、主人公と姉の大人になってからの会話が記されている。あんなに拘っていたはずのポニーテールをいつやめてしまったのかも、やめてしまった理由もあやふやになってしまうほどの人の記憶の脆さと、大人になってからしか感じられないであろうノスタルジックさが心に染みた。
 
これからもきっと続くであろう主人公や、主人公と姉、家族、友人の関係など様々な面にあたたかな未来を想像し希望し、自分もこれから待つであろう人生の試練に立ち向かい乗り越えることで幸せを感じられる。そんな明日からを生きたいと強く感じた。
 
(10代男性)

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