読書感想文「真夏の方程式(東野圭吾)」

主人公はガリレオこと湯川学、職業は大学の物理学科の准教授だ。この物語を読み、湯川は単に頭でっかちな大学教授などではなく子供心まで細心の注意が払える優しい人間なんだなと思った。物語の中で温泉宿の主人の甥っ子が出てくるが、半分はめられた感じで殺人罪の共犯に近い立場な立たされてしまう。

 

そのことをその子もひどく気にし誰かに相談しようと思った。その相手が湯川だった。湯川はそのことを察し一言こう言う「君の苦しみを僕も共有しよう、本当に苦しくなったらいつでも僕のところにくればいい」とても感動できたし、すごく優しいなと思った。普通は言わないであろう。こんなこと。

 

 

 

このことで甥っ子はとても救われ一生抱えて行かねばならないと感じてた重荷からも解放された。他のガリレオシリーズにはない展開ということもありすごく印象的だった。自分にも息子はいる。もし息子が同じような境遇に立たされたら、同じようにアドバイスしてあげたい。そんな格好いい大人になりたいと強く思う。

 

この物語を通じて人には知られたくない過去もあることもある。しかしそれを話さなければならない時があるかもしれない。そのときそれをどう受け止め乗り越えていくのか、そこに真価が問われる。湯川は曖昧なことが嫌いな性格で、無理なら無理とハッキリ言うべきだと物語の中でも語っている。確かにそれは合っていて間違いではない。

 

しかし、いつもそのスタンスでは難しい局面もあるだろう。ときには少し自分の考えと違っていても話しを合わせる努力も必要なのではないのか?この部分はちょっと笑えた。ハッキリ言えるその姿勢は凄い、私にはない能力だから。しかし、場合によってはリスキーと捉えられることもある。なので半分だけ見習おうと思う。

 

ガリレオシリーズは湯川の頭がかなりキレるところが見所だ。この作品でも随所にそういう部分をみて取れる。とても勉強になる。でもそれ以上に違う湯川の顔を見れたのが本作の印象的な部分でとてもおもしろかった。

 

(30代男性)

 

 

 

 

真夏の方程式 (文春文庫)

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東野 圭吾
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