「贖罪」の読書感想文①
この物語は非現実的なところはあるが、その漂う不気味さは何かが起こりそうなイメージを読者に抱かせてくれる。物語は、片田舎に都会から上流階級の人たちが引っ越しをしてきて事件が起きるというものである。事件に巻き込まれた子供たちはみんなが人殺しになってしまう。
田舎と都会のギャップをあるあるという感じで読み進めることができる。一番共感できたのは、被害者のお母さんの生き様だった。きっとバブル世代よりも少し年齢が上の人たちが設定なのかもしれないが、お金持ちのお嬢様の学生時代が容易に想像することができる。田舎者のクラスメートを少し、いや、だいぶ小ばかにしているところもありのままである。
JJ世代であるから仕方がないかもしれない。その方たちが田舎に来るとなると生活は無理が多い。今でも田舎と都会では生活の質が違う。田舎には何もない。私は田舎者なのでよくわかる。
物語の中で、お母さんが高級食器を日常に使い東京ではたくさんセレブママに囲まれていたのに,町ではお友達ができないところなど、ごもっともに思った。お母さんが田舎でお友達ができないのは生活の質が違うからだ。今の時代、セレブかどうかは別として、自分の学生時代までのお友達がいるかいないかで楽しい時間を過ごせるかどうかが決まるのかもしれない。
事件とはあまり関係ないながらこのお母さんの立場で読み入ってしまう。恐ろしいことではあるが現代社会のありようかもしれない。今の大人は自分のことばかりでだらしがない、、これでは子供たちはたまったものではない、この物語読んでそんなことを感じてしまう。
(40代女性)
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