読書感想文「銀河鉄道の夜(宮澤賢治)」

私がこの作品の好きな部分はこの作品の魅力でもあるファンタジー的要素である。母に育てられ暗い生活であった主人公のジョバンニが親友のカンパネルラと夢の中で夜空を旅していくところが何とも幻想的で大好きである。

 

この作品をモチーフにした演劇や漫画などは沢山あるのであろう。それだけ大人にも子供にも夢を与えるそんな「銀河鉄道の夜」が私が好きである。この作品を一番初めに読んだのは英語の洋書であった。

 

日本人で洋書から宮澤賢治の作品を読んだ人間は少ないだろう。しかし、私は留学中にこの作品の洋書を読んだ。そのため、今回改めて原書を読むと、こんなにも日本語を操るのがうまい人間がいるなんてと感動してしまった。

 

そしてまたその美しさを見逃さないように読むことに苦労した。特にこのフレーズが好きだ。「なにがしあわせかわからないです。ほんとうにどんなつらいことでもそれがただしいみちを進む中でのできごとなら峠とうげの上りも下りもみんなほんとうの幸福に近づく一あしずつですから」

 

 

このセリフは読者の中でもきっと人気の高いセリフだと私は思う。ひらがなでしあわと表現していることも味がある。また、誰もが考える幸せを唄っているこの詩はいつの時代のどんな人も、きっとこの本を読むと気にかかるセリフなのではないかと私は思う。

 

宮沢賢治の作品を読むたびに本当は違う解釈があるのでないかとも思う。私は宮沢賢治は本当は何を言おうとしていたのだろうかと言葉の本当の意味を探して読んでいる。正直、私には宮沢賢治の言葉は綺麗すぎる。

 

そのため、感情移入をするというよりは通り過ぎていく言葉である。しかし、言葉一つ一つにとてもパワーがあり、宮沢賢治のまじめさや苦労さがうかがえるのだ。また、こんなにも宮沢賢治の言葉が愛されているのは、彼が普通の庶民の出だからだと思う。庶民の生活だったからこそ、多くの人間が共感を覚え彼を支持したのだろう。

 

ただ言えるのは本当にカリスマ性の高い言葉を沢山世に送り出している作家だということは間違いないだろう。そしてまた、理解が難しいからこそ、きっとカリスマなのだと思う。同じ日本人であることに感謝をして、また読書をしたいと思った。

 

(30代女性)

 

 

 

 

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