読書感想文「義経(司馬遼太郎)」

私は驚きました。同じ日本人なのに、生まれた時代が変わるだけで、社会がこうも変わるものだろうか。当時この日本という国が東と西で真っ二つに別れており、東日本に住んでいた人間は西日本に住む人間と違う異人種が住んでいた土地であり、東日本に住む人間は差別されていた事がありありとわかる。
 
今では寒冷の地になりはてた東北地方から黄金が多量に出土しており、きらびやかやイメージだったというのは現代に住む私達にとってはとても想像出来ない。東日本の人間は「東夷、あら夷」と呼ばれ、顔の特徴はほりが深く、目が大きく(さるまなこ)、髪はややちじれていたそうで、これは縄文人が弥生人に追いたてられてだんだん東に逃げて行った事を読み取れる。
 
西日本の人間はほり浅く、眼は眠れるような一重であったそうだが、そういう顔が高貴、人種として優秀であるとされており、今の顔の価値基準と真逆な所が大変興味深かった。ここから、今の男女の容姿の美醜などいつ価値観が逆転するかわからない(平安時代は太った女性が美人とされていた)ので自分の容姿が映えなくとも何ら気にする事が無いという教訓を得られた。
 

 
 
奥州の娘達が義経の種を欲しがるシーンがあるのだが、そうやって混血が進み、現在の日本人ができあがった描写を読んで、現在の日本人はアジアの雑種と言われている事について納得できた気がした。私もほりが深めで、眼は大きく、軽い天然パーマなのだが、どうも東夷の血が濃いようだ。
 
小説の本題とはずいぶんずれてしまったようだが、この人種の違い、西と東の違いという所に私は強く惹きつけられた。つくづく、今の時代に生まれて私達は幸せである。過去のたくさんの人々のおかげで今の安全で平和な社会が成り立っている。
 
私は、自分の子供達が安心して生活でき、差別の無い自由な社会を満喫できるような社会をつくる事に少しでも役立つような人間になってゆきたい。
 
(40代男性)
 
 
 
 

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1 件のコメント

  1. 匿名 より:

    寒冷の地に成り果てたって…

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