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読書感想文「ライオンに立ち向かって―ナチ占領下で良心に従って生きた少女の記録(シモーヌ・A.リープスター)」

簡単にいうと、彼女が幼い時の、ナチによるユダヤ人攻撃の回想ですが、もう年齢もかなりいっているのに、細かなところまで表現され、記憶されていることに驚きました。その時代、大人であれば矯正収容所へ入れられ、残酷な扱いを受けたであろうと思われます。
 
彼女は子どもだったこともあり、残酷さや気持ち悪さはもちろん残りませんが、こどもにとっては、あの体験は限界だったのでは、と思います。最後の方にお母さんと再会するシーンがあり、強制収容所に入れられていたお母さんはガリガリで、骨と皮になっていてシモーヌ衝撃を受け、そもそもお母さんだと気づかないくらいでした。
 
それに比べてシモーヌはプックリとしていて、少しも大きくなっていないものの、心が痛くなるような形相にはなっていません。それなのに、この物語は痛烈な、鋭い物が刺さった感じがしました。ユダヤ人シリーズだと、アンネの日記とか、とてもメジャーだと思います。
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そちらも読みましたが、かわいそうだったな、ぐらいの印象しか残りませんでした。しかし、シモーヌの日記は、人生を考えさせられるというか、すごい衝撃を受けました。もともと読みたくて買ったわけではなく、友人が貸してくれて、私は本好きで読んだのですが、読み終えた頃には呆然とし、そして次には周りの人に貸して回ってました。
 
自分用にも1冊買いました。何より、私がもしシモーヌだったら、あれほど立派に行動できただろうか、と考えさせられます。こども収容所の中で、自分がお行儀よくするのはもちろんのこと、周りのこどもたちもバツを受けなくて済むよう手伝っています。
 
周りのこどもは、1日の終わりのバツの時間をあさましく、エンターテイメントでもあるかのように楽しみにしていましたが、彼女は周りのこどもがバツを受けるのを自分のことのように苦しみ、キラっていました。私だったら自分のことでいっぱいいっぱいになり、人のことまであの状況で気がまわらなかったのではと思います。
 
(40代女性)
 
 
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