読書感想文「モンスター(百田尚樹)」

この物語は美容整形によって人生を変えていく女性の物語である。実は私は、以前美容整形外科で看護師として勤務していたため、物語の中で美容整形のことがどのように扱われ、捉えられているかに興味をもち、本書を読みすすめた。読み始めてまもなく、美容整形云々ということよりも物語の面白さにぐいぐいと引き込まれていった。

 

主人公は生まれつき容姿に恵まれず見た目だけでなく性格までも醜くなってしまっていた女性で、冒頭では既に美しく変貌を遂げたあとの充実した女性の姿から描かれている。そのため、整形前の最低最悪な女性の半生との対比がとても鮮やかに映り、女性であれば誰でも興味を惹かれ、引き込まれていく内容であると思う。

 

 

 

美容整形についても、関係者であった私からみても、ほぼ正確でリアルな実態が描かれていると思う。美容整形のために水商売に手を染めてしまうところなどは実際にかなりよくある話であり、美容整形の中毒性を再認識できた。女性であれば誰でも多かれ少なかれ「もっと綺麗になりたい」「男性から好まれる女性になりたい」と感じながら生きていると思う。

 

主人公の異常なまでの美への執着、男性への執着がありえないとは思いつつも、どこか共感せずにはいられない。私も主人公と自分を重ね合わせて、主人公を応援しその幸せを願ってしまった。また、女性にとっての幸せとは何か、好きな男性と愛する男性は違うのかなど、そういった問題提起が私自身の恋愛観にも少なからず影響を与えたと思う。

 

(20代女性)

 

 

 

 

モンスター (幻冬舎文庫)

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