読書感想文「ポニーテール(重松清)」
「ポニーテール」の読書感想文 再婚でできた姉とおそろいのポニーテールにどうしてもしたくて、癖っ毛ながらも頑張って伸ばして目指した髪型がタイトルになっているのだが、このタイトルに筆者と主人公の少女の想いのすべてが残っている...
「ポニーテール」の読書感想文 再婚でできた姉とおそろいのポニーテールにどうしてもしたくて、癖っ毛ながらも頑張って伸ばして目指した髪型がタイトルになっているのだが、このタイトルに筆者と主人公の少女の想いのすべてが残っている...
「ブルーベリー」の読書感想文 若いときの自分のことって覚えているようで覚えていないものなのだな、と感じた。未熟でうまくできていなかったこと、若気の至りとかそんな言葉でうまく記憶に閉じ込めてしまっていたこと。若いうちに失敗...
「痴人の愛」の読書感想文① 私が大学生の頃、どんなストーリーかもわからず谷崎潤一郎とタイトルがなんとなくきなって読んだ一冊である。大学生だった私は恋愛に真っ最中のころであった。でも、その頃の私は、同じ年の男の子と一般的な...
「ビタミンF」の読書感想文 心が癒される、その一言につきる本だ。とりとめのない日常、どこにでもあるごくありふれた家庭、すこしばかり問題を抱えているが、決して珍しくはない家庭の父親が描かれているだけの短編小説の集まりなのに...
「紙の月」の読書感想文① 暮らしていく上で、お金は欠かせないものだ。商品を買ったり貯蓄したりと、私はお金を生きていく手段として使用する。ところが、お金の使い方を間違えると、お金によって翻弄され、ついには自らの人生まで狂わ...
「トワイライト」の読書感想文 「幸せですか?」そう聞かれて「はい、幸せです。」と答える人がどのくらいいるだろう?とくに中年期の男女にとっては、苦笑いしてしまうような質問だろう。たとえ、結婚して子宝に恵まれて、仕事も上手く...
「夏と花火と私の死体」の読書感想文 この作品を読んで、一言で感想を言うと衝撃の一言であった。本の表紙の可愛らしいイラストからは想像もつかない展開に、ページをめくる手が文章を追いかけていく眼球が止らなかった。主人公と思われ...
「彼女のこんだて帖」の読書感想文① 食べるということは、普遍であるように思えてなんて大切なことなんだろう。私は一日に少なくとも二回は食というものに接しているが、この本を読んで「こんなにも食に何かを感じ、愛おしく思ったこと...
「レベル7」の読書感想文 記憶とは何だろうか。私には忘れてしまいたい記憶、忘れたくないのに風化していく記憶がある。物語は衝撃的な場面から始まった。自分は何者か、どこから来たのか、全く覚えていない男女2人が、マンションの一...
「バッテリー」の読書感想文 バッテリー、と言えば車や電池を連想するくらい、野球には縁の無い私である。電車で遠方の友人を訪ねるお供に、ちょうど良い厚さの文庫をキヨスクで探していた時、この作品に出会った。 景色を見ながら軽く...
「シューカツ!」の読書感想文 私はこの「シューカツ(就活)」を題材にした石田衣良さんの作品を、結婚後、退職した後に手に取った。退職した人間が、これから就職活動する作品を読むのことが何だか不思議な気分だった。この作品は、就...
「安楽病棟」の読書感想文 老いることは避けられないことだ。そして、超高齢化社会と言われる現在、介護は重要な問題だ。しかし、忘れてはいけないことは、認知症の患者であれ、生まれてからその人なりの個人史があることなのだ。この作...
「三匹のおっさん」の読書感想文① タイトルに惹かれ、この本を読み始めた。軽い気持ちで読み始めたがすぐにどこか、ただ物語を楽しんでいるだけではない自分に気が付いた。第一話にて定年退職した主人公キヨに、私は父を重ねてしまって...
「不夜城」の読書感想文 映画になっていたので、どんなものかなと気になって手にした。読むうちにどんどんのめり込んで、読み終わってからすぐに続編を探しに行って、完結編まであっという間に読み終えてしまった。あまり馴染みのない新...
「草枕」の読書感想文① 理不尽だと感じたり、割り切れない思いをすると、決まってこの本の冒頭部分を思い出す。人生には理不尽なことがつきまとう。その時に、自分にどう言い聞かせ、どう納得するのか。あるいは、どうやってあきらめる...
「タナトノート―死後の世界への航行」の読書感想文 高校一年生の時、祖父が亡くなった。私が初めて目の当たりにした「死」であった。その衝撃はとても大きく、冷たくなった祖父の身体に触れた時は、悲しみと、自分もいつかは死ぬという...
「闇の守り人」の読書感想文① 「闇の守り人」は、私が小学生の頃に母と友達に勧められて出会ったシリーズの本で、今でも心に残っている大好きな本だ。前作の「精霊の守り人」は、主人公たちが冒険をする旅の物語。私はその話も好きだが...
「ショコラ」の読書感想文 ショコラとは、フランス語でチョコレートという意味だというのは世間にあまねく知られていると思う。私がこの本を選んだのも題名が好物のチョコレートだという事と、題名が女性に好まれる内容を予想させたから...
「少女七竈と七人の可愛そうな大人」の読書感想文 桂多岐は愛の大きな人である。「やってられない毎日だ」彼女の言葉である。働くわたしと、てこでも働かぬばかな夫と、七歳から十七歳までの六人のこどもたちから成る戦場からもう十七年...
「幸福な食卓」の読書感想文 この『幸福な食卓』というタイトルに惹かれ、晴れやかな気分になると思い読み始めたのだが、少し読んで晴れやかな気分になるような本ではなかった。しかし、家族であって家族でなく、最初は違和感を覚えた家...
「風と共に去りぬ」の読書感想文① 当時、大学生だった私は友達に進められて何気なく読んだ1冊だった。「風と共に去りぬ」は、主人公スカーレットがアメリカの南部裕福な屋敷で気位の高い女性として育つた。スカーレットは、南部の古い...