「風と共に去りぬ」の読書感想文①
当時、大学生だった私は友達に進められて何気なく読んだ1冊だった。「風と共に去りぬ」は、主人公スカーレットがアメリカの南部裕福な屋敷で気位の高い女性として育つた。スカーレットは、南部の古い良き時代を生きてきたアシュレイに恋をする。
やがて、南北戦争が始まりアシュレイは別の女性メラニーと結婚する。スカーレットも、嫉妬しながらも北部のレットパトラと結婚する。ところが、アシュレイが結婚していたメラニーが亡くなるや、たより気なアシュレイを見て、今まで下品で粗野にしか見えなかったレットパトラが、実は強く頼もしい人であったことに気づかされた。
それに気づいたのは、すでに遅かったのであるがそれでも主人公のスカーレットは、南北戦争の中、負傷兵を看護したり必死に子供を守りなりふり構わず、生活のために働いた。時には、部屋のカーテンを外してそれをドレスに作り直し出かけたりと、たくましく生きてきた。
スカーレットの強さに、私は惹かれた。これまで自分も困ったとき、スカーレットじゃないけれど、必死に生きていく強さを自分の中にもあったことを知った。本当は誰しも、スカーレットの強さを持っているのだと思う。
主人公の一貫して変わらない、「明日考えよう」という言葉、改めてこの言葉はいつの世でも諦めない希望の言葉だと思う。アメリカの開拓精神の強さがここにあるのだと思う。この作品はただの恋愛小説ではなく、女性としてスカーレットの生きていく強さが、私をひきつけて離さない。そして、アメリカのスケールの大きさをあらためて感じた物語であったと思う。
(60代男性)
「風と共に去りぬ」の読書感想文②
風と共に去りぬは、スカーレットの魅力がすごい、スカーレットに魅せられて読んだ後の暫くを茫然とすごしてしまった程、力強い作品である。風と共に去りぬは、スカーレットの魅力がすごい、スカーレットに魅せられて読んだ後の暫くを茫然とすごしてしまった程、力強い作品である。しかも、スカーレットは清い人間でも、良い人間でもない。
美しくて、悪いことも存分に考えて、欲望に満ちた人間の姿をしている。対極にして聖女、清い人間として描かれているのは、メラニーウィルクスだ。スカーレットの凄まじい生きざまを、メラニーがさらに引きたてているようにも見えるくらい、二人は相反する性格、生き方をしていることにも、興味深く感じられる。
スカーレットは、美女にして、強欲、最初の夫が病死したのを、喜んでいるような悪女に思えるのである。そして、二人目の夫になったフランクケネディに至っては、妹の婚約者でありった彼、フランクを横取りした形となっている、誰の目に驚愕の結婚に見えるのである。
フランクケネディがお金を持っている、実家の農場の税員を支払わなくてはならない、お金が無い!と言う時に、妹とフランクが結婚したら、実家は見捨てられるであろうから、よし、フランクを骨抜きにして、自分がお金をせしめ、実家の税金を支払わせよう、という考えを実際に起こせるスカーレットの姿に、悪を通り越した、壮絶なパワーを感じるのである。
それは、家を守ろう、家族を守らなければならない、というなりふり構わない、乱れた行いであるれ度も、彼女に対する思いは、すごい、という絶句で、それは軽蔑ではなくて、称賛に近い思いがある。なりふり構わず進んでいく台風のようなエネルギーをスカーレットは持っている。
それはとても、魅力的で、美しくて、野性味満ちていて、誰もが興味をそそる存在であるけれども、一度彼女に手をだしてしまえば、一人目の夫、二人目の夫、三人目の夫、と同じく彼女に踏みつけらて、滅多切りにされるだろう、という恐怖感もあるのだ。怖いもの見たさ、という感覚もある。
スカーレットが失敗した時に語る、「明日は明日の風が吹く。」という潔い、諦めは、かっこよい、という一言に尽きるのである。
(30代女性)
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