読書感想文「ナモナキラクエン(小路幸也)」
「ナモナキラクエン」の読書感想文 この作品には、最初から驚かされてばかりで、私のイメージする『楽園』とは全く違う事に気付き、わくわくしながら読んだ。小路幸也の作品には、『東京バンドワゴン』のように、大家族や信頼できる仲間...
「ナモナキラクエン」の読書感想文 この作品には、最初から驚かされてばかりで、私のイメージする『楽園』とは全く違う事に気付き、わくわくしながら読んだ。小路幸也の作品には、『東京バンドワゴン』のように、大家族や信頼できる仲間...
「失われた時を求めて」の読書感想文 世界中の多くの小説家に影響を与えた作品だ。プルースト本人は小説とされるのが不服だったと言われている。私はこの本を読んで、暫く他の文芸作品が全く読めなくなるほどの衝撃を受けた。30年近く...
「三匹のおっさん ふたたび」の読書感想文① 前作を読んで気に入り、続編である今作も期待しながら読み始めた。前作同様、魅力的な登場人物の活躍に加え、主人公のおっさん達三人の周辺の人びとを丁寧に描く事で、おっさん達とその周り...
「跳びはねる思考 会話のできない自閉症の僕が考えていること」の読書感想文 自閉症や障害にえらい人々のマニュアルは今まで嫌という程溢れていたと思うが、どれだけ研究の上に悩む本人に寄り添う術を提示されても、この本にかなうもの...
「介護民俗学へようこそ 「すまいるほーむ」の物語」の読書感想文 認知症を患っている人であっても、子ども時代があり、はつらつと子育てや仕事をしていた時代があったのだという、当たり前なのだが大切なことに気づかされた。そして、...
「ナミヤ雑貨店の奇蹟」の読書感想文① 自分の行動が思わぬところで人に影響を与えているかもしれない。この本を読み終えた時の、最初の感想だ。この作品の舞台は、廃業した、今は誰も住んでいない雑貨店である。そこに忍び込んだ3人の...
「秋風記」の読書感想文 私はたまに、何かがうまくいかなくなると、何もかも全て嫌になってしまい、全てを投げ出してどこかへ逃げてしまいたくなる。この作品はそんな気持ちによく似ている。 作家の主人公と、二つ年上の女性「K」。二...
「ロスジェネの逆襲」の読書感想文① 半沢直樹シリーズ「ロスジェネの逆襲」はドラマの続きが気になって読むことにした。寝ようにも続きが気になってなかなか眠れず、夜更かしして読むことに。ドラマでのイメージがあるので、読んでいて...
「いのちのために、いのちをかけよ」の読書感想文 この本は、私第一子を出産する前に読んだ本だ。その頃、自分の母も数年そに失い、新婚で、せんだ主人との付き合いもそなに長くはなく、初めての出産で不安も多い時期だった。妊娠初期は...
「細雪」の読書感想文① 四姉妹それぞれの人生観や性格、行動が見事にバラバラで、それでいてお互いを理解して時に助け合い時に心配のあまり相手の行動を制限してしまう様子が、自分の姉との関係のようでいて印象的だった。 近所から美...
「予知夢」の読書感想文 天才物理学者と熱血で単純だけど頭のきれる刑事のコンビが読んでいて楽しかった。短編が五作あるが、その全てが予想出来なかった。私はもともと物理が苦手だったのだが、内容が恋の話だったり興味をもてるものば...
「約束」の読書感想文 かけがえのないものを失くしても、いつか人生に帰るときがくる。もう一度、生きよう。主人公の土井汗多は、小学四年生。学校では目立つタイプではないが、心優しい男の子。親友の在原葉治はクラスの人気者。幼なじ...
「思いわずらうことなく愉しく生きよ」の読書感想文① 私はこの本を何回も読み返した。学生の時に出会って通学の時間に読み、社会に出てからは休みの日に読み、つい最近結婚してからまた読んだ。そして感じたことは、自分の置かれている...
「スナーク狩り」の読書感想文 スナークとは、ルイス・キャロルが執筆したナンセンス詩に出てくる、伝説の生き物である。その詩の中には様々な職業の人物が出てきて、ともに、スナーク狩りに出るのだ。スナークとは何か、ルイス・キャロ...
「三陸の海」の読書感想文 誰にでも「第二の故郷」といえる地があるだろう。また、現在ある自分の原点となった土地があるにちがいない。岩手県にある田野畑村は、著者である津村節子とその夫、吉村昭にとって、第二の故郷であったといえ...
「本日は、お日柄もよく」の読書感想文① 最初に本の表紙と題名を見て、素敵だなあ、綺麗な言葉だなあと思って図書館で手に取ったのがこの本を読むきっかけである。物語は主人公である、こと葉が幼馴染の結婚式でのスピーチで失態をおか...
「仕事は楽しいかね?」の読書感想文 いくつかの自己啓発本を読んでいた頃に出会った本。悪天候により止むなく空港で足止めをくらった主人公はそこで人生を変える出会いをする。一般的な自己啓発本とは若干異なる滑り出しとストーリー展...
「ボックス!」の読書感想文① 純粋に誰かのために頑張れる、という貴重な経験は青春時代特有のものなのだろうか。自分のためにではなく、誰かのために、というのは、大人には出来ないことかもしれない。この本の主人公の一人、鏑矢は、...
「なつのひかり」の読書感想文 それは私の居場所であり、自分自身であった。産まれてからいままで言葉にしてどう表現すればいいのか分からずにいた感情たちがまるで、いのちを持った生き物のように感じたのだ。この本に出会った19歳の...
「手紙」の読書感想文① 初めて読んだ東野圭吾さんの作品が手紙だった。ちょうど主人公と同い年くらいの時に読んだからか、感情移入してしまい、私にしては珍しく涙した。その後映画化されたが、本で読んだものとの間に違和感がなかった...
「秘密」の読書感想文① 妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落してしまう。そして妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。男にとったらものすごく酷い仕打ちのように思う。...