読書感想文「火の粉(雫井脩介)」
「火の粉」の読書感想文 偽善者と一言で片づけられない異常な犯人武内を通して、じわじわと恐怖が近寄ってくる。犯人と呼ばれる人の影には、到底考えられない歪んだ時間が存在すると考えられるが、その歪みを持ってターゲットにされてし...
「火の粉」の読書感想文 偽善者と一言で片づけられない異常な犯人武内を通して、じわじわと恐怖が近寄ってくる。犯人と呼ばれる人の影には、到底考えられない歪んだ時間が存在すると考えられるが、その歪みを持ってターゲットにされてし...
「贖罪」の読書感想文① この物語は非現実的なところはあるが、その漂う不気味さは何かが起こりそうなイメージを読者に抱かせてくれる。物語は、片田舎に都会から上流階級の人たちが引っ越しをしてきて事件が起きるというものである。事...
「3時のアッコちゃん」の読書感想文① この本は「ランチのアッコちゃん」の続編である。主に前作同様に20代30代の女性を主人公にした短編が入った作品だ。やはりいいのは、悩める女性を支えるアッコさんこと黒川敦子が魅力的だ。仕...
「美丘」の読書感想文① 美しい丘と書いて、ミオカ。美丘というタイトルを見ただけではこの本がどんなストーリーなのか、まったく想像できなかった。一体どんな内容なのだろう。どんな人物が出てくるのだろう。そんな期待に胸を膨らませ...
「手袋を買いに」の読書感想文 私はこの作品を読むと多くの人はどんな感想を持つのかとても興味がある。それは、この作品を一度読んでみると母の温かい母性と雪国の素敵な情景が印象的に感じるが、母ぎつねの想いはよくわからないからだ...
「ちょっと今から仕事やめてくる」の読書感想文① 仕事の帰りに、ふと目にとまった1冊の本があった。興味深いタイトルに目を惹かれ手に取ってみると、主人公がいわゆるブラック企業にこき使われ神経衰弱に陥り堪え兼ねて線路に飛び込み...
「有頂天家族 二代目の帰朝」の読書感想文 京都に暮らす狸・天狗・人間の物語。いろいろと面倒は起こるけれど、それなりに共存している三者である。「おもしろきことは良きことなり!」がモットーの狸、矢三郎を主人公に物語は進んでい...
「一九八四年」の読書感想文① 「一九八四年」は、「ディストピア」という言葉を知ったきっかけの本だ。人間が一つのパーツとして扱われ、自由にものを言うことも、いや考えることも許されないディストピア。不自由な事が多い世界の物語...
「注文の多い料理店」の読書感想文① 一見ポップであるこの物語だが、リアルに想像すると今のこの現代を想像していたかのようでとても恐ろしいことに気付く。それは今の情報社会のように情報に振り回されて自滅した人たちを表現している...
「ハケンアニメ」の読書感想文 この本の面白さは一般にあまり知られていないアニメ業界の内情を赤裸々に小説化している所だ。1つの作品にどれだけの人と時間を割いているかという事を知った時、大変な仕事だと心から思えた。 そして、...
「書店ガール」の読書感想文 主人公は、大手書店ペガサス書房吉祥寺店副店長の西岡理子(40)と熱血お嬢様社員の北村亜紀(27)、この二人はいつもぶつかる。例えば冒頭の亜希の結婚式でもだ。招待客の中にいる独身アラフォーの西岡...
「まんがでわかる 7つの習慣」の読書感想文 父親が残したバーを再開するためにバーテンダーを目指した歩が、アルバイト先のバーのマスターやお客さんとの出会いを通じて成長する物語である。人は誰かの教えの通りに行動し、何かが起こ...
「走れメロス」の読書感想文① 走れメロスは学生時代に授業で読んだ太宰治の有名な作品である。私は、恥ずかしい話だが、この走れメロスは外国の文学作品だと中学3年生まで思っていた。 というのも、今までの文学と違い主人公の名前が...
「悪いものが、来ませんように」の読書感想文 助産院に勤めている紗英は、夫の浮気に気づきながらも、それをとがめることができないでいた。不妊だと感じているために焦りを感じ出していたのが理由のひとつだった。紗英は親しく付き合っ...
「薩摩スチューデント、西へ」の読書感想文 生麦事件をきっかけに起こった薩英戦争で深手を負った薩摩藩が、戦争相手であるイギリスに対してその強大な海軍力と工業力を敵から学ぼうとするために幕府には秘密で巨額の費用をかけて15名...
「蜘蛛の糸」の読書感想文① この作品は子供のころから何度か読んだが中学生の夏休みに課題図書で読んだ思い出が一番はっきりと覚えている。お釈迦様が悪いことばかりしてきていた主人公犍陀多に生前蜘蛛を助けたという理由で一度だけチ...
「雨ニモマケズ」の読書感想文① この宮澤賢治という作家は日本の最も有名な作家のなかの一人ではあるが本当に素晴らしい文章を書くと思う。もちろん私は小説家や詩人ではないので素人考えで読んではいるがそんな私でもこの「雨ニモマケ...
「ごん狐」の読書感想文① この作品を初めて読んだのは小学校の国語の授業である。そして、何度か大人になる現在までの間に自分でも読みまた、朗読会の方たちが読んでいる姿を見たこともある。私は単刀直入に言うがこの話が大好きである...