読書感想文「ノルウェイの森(村上春樹)」
「ノルウェイの森」の読書感想文① この物語は、親しいものに先立たれ、絶望しながらも生きることを選んだ主人公を描いている。また、学生運動の時代が生き生きと描かれていて、60年代のジャズ喫茶などの描写がリアルに感じられる。読...
「ノルウェイの森」の読書感想文① この物語は、親しいものに先立たれ、絶望しながらも生きることを選んだ主人公を描いている。また、学生運動の時代が生き生きと描かれていて、60年代のジャズ喫茶などの描写がリアルに感じられる。読...
「やまなし」の読書感想文 この作品は小さな兄弟蟹から見た自然界、川での生活が描かれている。この本を読んで私がまず最初に思ったのは子供のころに行ったおばあちゃんの家の川である。私はそこで蟹をつかまえることはしなかったが、見...
「サイコメトリック・キラー」の読書感想文 「どこもかしこも声だらけだ」2週間の昏睡状態からようやく回復したデイヴィッド・ヴァンデマークはそう言い放ち、まともに会話ができるようになるまでは2日も要した。不運にも瀕死のエレベ...
「死者のノック」の読書感想文 「どうして人を殺してはいけないの?」そんなことをふと考えたことがあるだろう。現代社会には陰惨な事件が多い。日本だけでなく、世界中で殺人事件によって命を落とす人がいる。私はもちろん、どんなこと...
「羅生門」の読書感想文① 芥川龍之介の作品「羅生門」は人の豹変というものを初めて考えた作品だった。この作品に出てくるキャラクターは一人は職をなくした下人、もう一人は老婆であるが、私はこの羅生門の中に出てくる下人の豹変ぶり...
「愛着障害 子ども時代を引きずる人々」の読書感想文 正直な話、私は最初、愛着障害というこの本の題名を見た時、あまり期待を持っていなかった。なぜかと言えば、今まで発達障害についての解説本をいつも衝動買いして後悔してきたから...
「ヨーロッパぶらりぶらり」の読書感想文 私はこの本を近所の本屋さんでまさに「ぶらりぶらり」していたところでたまたま見つけた。その時は何が書いてあるのかあまり期待もせずに買ったのだが、とにかく笑った。こんなに笑った本は久し...
「帰郷」の読書感想文 心が疲れている時、わたしはロザムンド・ピルチャーの本が読みたくなる。特にこの『帰郷』は、精神的に辛い時に何度も読み返している。14歳の主人公のジュディスはイギリスのコーンワルに母親、歳の離れた妹、そ...
「彼岸花」の読書感想文 人生五十年(現代はもっと長い)、その中で悲劇があれば喜劇もある。わらわらと群れ住む人間たちが、個々にいかなる悲喜劇を抱えていようが、地球は自転し時間は前へ進む。それが世界だ。そう言ってしまえば冷た...
「ダブリンの人びと」の読書感想文 「大作家というのはなによりも民族的なのです。彼ら自身の民族性が強烈であってはじめて国際的になれるんです。私自身はといえばいつだってダブリンについて書いています。だって、ダブリンの核心に到...
「オリクスとクレイク」の読書感想文 「あの時こうだったら」「こうしていたら」と、あり得ないことと分かっていながら正解の自分を探す様は、私の胸に強く響いた。主人公スノーマン(ジミー)は己の人生の読み返しを何度も行う人物だ。...
「アバター」の読書感想文① 人間の執着っていうのは恐ろしい。時には周りから見れば小さな事であっても、本人にとっては人を殺めてしまっても成し遂げたいほどの事にまで及ぶこともあるからだ。地味で不細工な女の子、阿武隈川道子、通...
「ハワイイ紀行」の読書感想文 今思えば、恥ずかしいことに、当時はハワイ好きといっても単純にワイキキ好きに過ぎず表面的にしかハワイの事を知らなかった。近年、ハワイを訪れるたびに開発が進み、人が増え、変化し続けるワイキキとそ...
「モンスター」の読書感想文 この物語は美容整形によって人生を変えていく女性の物語である。実は私は、以前美容整形外科で看護師として勤務していたため、物語の中で美容整形のことがどのように扱われ、捉えられているかに興味をもち、...
「風が強く吹いている」の読書感想文① 私はとにかく箱根駅伝が好きだ。特に陸上をやっていたわけでもないし、ジョギングだってこの先もすることがなさそうだ。だけど、正月には必ず箱根駅伝のテレビ中継を観る。1月、2日と3日は半日...
「初恋」の読書感想文 この本との最初の出会いは、読書好きの私の母の部屋の本棚にあったこの本を、10代の頃の多感な私が手に取ったことがきっかけであった。しかし、若い頃はこの本の内容がよく分からず、単なる思春期の少年の初恋の...
「あしながおじさん」の読書感想文① 孤児院で育った女の子が書いた何気ない作文が、孤児院の評議員をしているあしながおじさんの目にとまり、大学へ行かせてもらうことになる。ただし、月に一度おじさんに手紙を書くのが条件なのだ。そ...
「わたしはホロコーストから生まれた」の読書感想文 歴史を振り返ると悲しい気持ちになる。人間の歴史は戦争の歴史だからだ。戦争によって航空機やロケット技術などの科学的発展を是とする考えもわからなくもないし、自国の主権を正当化...
「赤頭巾ちゃん気をつけて」の読書感想文 ストーリーは、学校群制度導入直後の都立日比谷高校を舞台にして展開する。主人公は学校群制度導入前の端境期に、受験エリートとして日比谷高校に入学した男子高校生で、受験を控えている。主人...
「空飛ぶタイヤ」の読書感想文① 父親の跡を継ぎ、運送会社を経営する赤松徳郎が、ある日、自社のトレーラーのタイヤが脱落し近くを歩いていた母子に激突し、死傷する事故を起こしたことを知るところから始まる物語である。 タイヤがは...
「その日のまえに」の読書感想文① この本との出会いは女優の桐谷美玲がおすすめしていたから読んでみたかった、というただ単純なものだった。「その日」と言われて思い浮かぶのはなんだろうか。友人や恋人と過ごす日、家族や大切な人の...