読書感想文「初恋(ツルゲーネフ)」

この本との最初の出会いは、読書好きの私の母の部屋の本棚にあったこの本を、10代の頃の多感な私が手に取ったことがきっかけであった。しかし、若い頃はこの本の内容がよく分からず、単なる思春期の少年の初恋の話だと思っていて、最近になって改めて読み返してみると、そうじゃないんだなということに気がついた次第である。

 

主人公のウラディミール・ペドロヴィッチは16歳で、隣に引っ越してきたズィナイーダ・アリェクサーンドロヴナという21歳の女性と恋に落ちることになる。ズィナイーダの周りには、彼女が好きな男性が複数いつもいて、ウラディミールは振り回されながらも彼女に惹かれていく。

 

しかし、ある日いつも陽気なズィナイーダの様子がおかしいと感じたウラディミールは、夜中にナイフを持って彼女の家に忍びこもうと試みる。そこで、彼はとんでもない事実を目撃することになるのである。この物語を読んで、個人的にはズィナイーダが年下のウラディミールをからかい半分に茶化すところに、ズィナイーダの彼に対する愛情というか、愛嬌の良さを感じてしまう。

 

 

 

この作品はツルゲーネフ自身の初恋の経験から描き出されたものであり、モデルとなったズィナイーダへの感情移入が読んでいて伝わってくる。私自身も年上との女性との交際経験もあったので、特にズィナイーダに思い切りアプローチできないウラディミールの煮え切らなさと自分の交際経験のそれと重ね合わせて感情移入してしまった。本当に女性は自分より年上だったとしても男の方からアプローチして欲しいものなのであると感じる。

 

さらに言えば、どんなに女性を想っていたとしても、その気持ちは口に出して伝えて、できれば向こうが優位であったとしても実際交際に誘い出す勇気を持ってアプローチしないと悲劇にもなることをこの本から学べた気がする。私の若い頃の恋愛体験を振り返ることができ、次の恋愛に活かせるヒントが得られた可能性もあるので、この「初恋」という小説を読んだことは大変有意義だった。

 

(40代男性)

 

 

 

 

 

初恋 (岩波文庫)

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