「あしながおじさん」の読書感想文①
孤児院で育った女の子が書いた何気ない作文が、孤児院の評議員をしているあしながおじさんの目にとまり、大学へ行かせてもらうことになる。ただし、月に一度おじさんに手紙を書くのが条件なのだ。それは彼女を作家にする訓練みたいなもので、その手紙がそのまま本になっている。
私は、最後に女の子があしながおじさん本人に会うシーンがとても感動的に思えた。返事をもらえない手紙をずっと書き続けるのはとても辛抱がいる。でも、それまで家族のいなかった彼女は思ったことを言えて、いつも見守ってくれる人がいることが嬉しくて茶目っ気いっぱいのユニークな手紙を書き続ける。
私も正直、彼女がうらやましく思えてくるほど心の中のことを包み隠さずなんでも書きまくって、やがて学校のコンクールでも賞をとれるほど文章を書くのが上手になっていく。この本を読んで、私もまたなんでもいい下手でもいい、後ろ向きでもいいから何か書いてみたい気がし始めた。いや、みんな黙っていては伝わらない。今日何をして何を思ったか、みんなもっと伝え合ってもいいと思った。
なかなか、あしながおじさんのような人には出会えないかもしれないが、主人公の女の子も孤児院に対する不平不満をストレートに書いている。私も彼女が書いたこの暗い文章は嘘が無くて気に入っている。私も思っていることをもう少し誰かに話すようにしたいと思い始めた。ぶつかっても仕方ない。そこからまた何か生まれるかもしれない。最近流行りの「空気を読む」と言うのもたまにはお休みしていいんじゃないだろうか。そんな気持ちにさせてくれた。
(40代女性)
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