読書感想文「ペンギン・ハイウェイ(森見登美彦)」

「お姉さん」のような人間に会ってみたいと思った。だがお姉さんは人間ではなかったので難しいのかもしれない。お姉さんはボーイッシュな口調ながらも女性らしさを保っていて、とっても魅力的だった。アオヤマ君目線だからこそ、そう思うのかもしれない。コーラの缶からペンギンを作り出すお姉さんは、やっていることはファンタジーなのにお姉さんはものすごく人間らしい。

 

飄々としたり、かと思えば体調を崩して辛そうにしていたり、チェスをしながら次の手を悩んでいるけども、ときおりとっても不思議な雰囲気を纏うお姉さんが私はペンギン・ハイウェイの中で一番好きだ。アオヤマ君は前半はずっと生意気な子供だなあと思っていた。本当はとても努力家で、とても甘党で、やっぱり小学4年生なんだなと感じるような子供っぽさが出ていて可愛く思えた。

 

 

 

アオヤマ君のお父さんはかっこいい。あまり外見とかは書かれていないけど、言葉が「かっこいい大人」って感じだ。あんな大人になれたらどれだけ素敵なんだろう。ペンギン・ハイウェイには素敵な大人がたくさん登場する。小学生目線だからかもしれないけど、物事を教えてくれる教授とか、カフェのオーナーのおじさんとか、歯医者さんとか、どの人も仕事をしていてなんでも知っているようなかっこいい大人ばかりだ。

 

だらしない大人がちっとも出てこない。実際にはあんなにお姉さんやアオヤマ君のお父さんみたいなかっこいい大人は少ないように感じる。小学生たちも可愛い。チェスが流行っている小学校ってすごいなって思った。休み時間にチェスをしている小学生なんて私は見たことがない。記憶では「消しゴム戦争」くらいしかしなかった気がする。でも大人っぽいハマモトさんやアオヤマ君も探検や街の地図作りをするような子供らしい一面もあって可愛い。

 

大人みたいなことをする子供って可愛いなと思った。自分だけのノートを作っているのは素敵だと思った。自分もしてみたいと思ったが、もともと筆まめなほうではないのでアオヤマ君たちほど続かない気がする。そしてペンギンが本当にかわいい。読んでいて街の中をよちよち歩き回るペンギンや空に向かって飛び出すのを想像してほっこりした。

 

(20代女性)

 

 

 

 

 

 

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