読書感想文「ドミノ(恩田陸)」

この本を読んで、世界で起きている様々な出来事は偶然が重なり合って起きているのだと改めて考えた。全く知らない人の人生にもしかしたら自分の考えや行動が関わっていることもあるのだ。たった今道ですれ違った人が自分の人生のどこかに影響を与えているかもしれないと思うと、自分の中の価値観が変わっていくような気がした。
 
朝コンビニに寄った時、店員の態度が非常に悪かったら、その態度に影響されて自分の機嫌も悪くなってしまうだろう。その後私と会った人は私のことを機嫌の悪い人と感じてしまうかもしれない。逆に笑顔で挨拶されるだけで気分が良くなるし、その人の評価も上がる。人間は単純な生き物なのだ。
 

 
 
もちろん偶然を止めることは誰にも出来ないが、自分の心がけ一つで誰かの気分や行動の負の連鎖を断ち切ることができるかもしれない。そう考えると今目の前の人を大切にすることはその人だけでなく、他の人にも沢山の影響を与えられる素晴らしい行動だと思った。
 
また、28人の登場人物の中に子役事務所に所属している小学生2人が出てくるのだが、その話は子供を持つ親として考えさせられることが多かった。子供に過剰な期待をし、プレッシャーをかけてしまっている親は沢山いるだろう。子供はあまり気が進まなくても、その期待に応えようと精一杯頑張ってしまう。親を落胆させたくないのだ。
 
そして子供は親が思っている以上に親の気持ちを察しているものだ。本の中では子役の子の母親がオーディションに受からせる為に、他の子に下剤入りの飲み物を飲ませたりと、行き過ぎた行動に出ている。ここまですることは現実ないと思いたいが、こうなると子供の為ではない。母親自身の為だ。
 
子供の夢を応援することはいいことだが、親と子供は別の人間で全く別の人生を歩んでいることを忘れないようにしたい。偶然なのか、必然なのか自分の元に生まれてきてくれた我が子だ。私も自分の子供をもっと信じてあげようと思った。これから先も小さな偶然は続いていく。いつか大きな必然に繋がるかもしれない。私は私でベストを尽くそうと思う。
 
(30代女性)
 
 
 
 

ドミノ (角川文庫)
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