読書感想文「最後の医者は雨上がりの空に君を願う(二宮敦人)」

最期の医者は桜を見上げて君を想うの続編であるこの作品は、発売前から気になっていた為、発売日に本屋まで買いに行った。上下巻が一度に発売だったようなのでどちらも購入。読み始めると、続きが気になる展開で、一日であっという間に読み終わってしまった。まず、患者の意思を尊重し、延命治療をやみくもに進めるわけではなくその人にとって一番良い最期を迎えられるように尽力する桐子の幼少期が明かされ、どうして今の方針になったのかが分かりとても良かった。また、それ同時に桐子先生の同期、福原の過去も明かされ読み応えのある作品であった。二人の幼少期は辛く切なく試練の連続で、だからこそ今の二人があると思うと涙なしでは見られない。私的に特にぐっときたところは福原の母との出会いで、徐々に成長してゆく桐子の幼少期だ。長い闘病生活に生きることの意味を失い、どこか子供とは思えないような考え方で、醒めていた桐子が感情をラストに向けて感情を露わにしてゆくところは、心から、良かったと思った。

それから、福原の幼少期では甘えたい時期に母が居なくなってしまう子供の切なさがリアルに伝わってきて、苦しかった。お母さんと一緒に居たいけれど、お母さんのために我慢したり、強く生きようとしている様が健気な姿が本当に心苦しい。そして、そんな息子のためにも一生懸命に生きようとする母が強くて、母の力はすごいと思った。福原の母は、末期のがんだと言われても絶対に治ると信じた。それが、どれだけすごいことなのか少し想像しただけでもすぐに分かる。私には無理だろうと思えた。それだけに、周りのみんなの心を救っていたのが印書的だった。彼女の言動はとても前向きでどんな状況でも生きようとした。その姿勢が日常をなんとなく来ている私の心に刺さった。生きることってそれだけで大変で素敵なことなんだと改めて気づかされた。そして、福原の母が末期のガンであろうと治そうとする姿を俯瞰していた桐子が,退院が決まった時、彼女が病気を治すところが見たいと思うところはとても感動した。そして、そのために故意に持病の発作を起こす桐子は、桐原の母は病気に勝つところを見ることが出来るのかというところで終わり続きが気になる展開ですぐに下巻を読んでしまった。それぞれに重たい過去がありその中で一生懸命に生きようとする登場人物たちに元気をもらえた。泣きたいときや生きることに疲れたとき心を前向きにしてくれるストーリーだ。

 

(20代女性)

 

 

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