「白い巨塔」の読書感想文①
この物語は、もう40年以上も昔にかかれたものです。そして、医学界のいろいろな問題について描かれています。また、映画化やドラマ化もされ、話題になったものです。原作を読んでみて、医学界の闇というものの深さがよくわかりました。また、それについては、今も変わらないとも思われました。
そんなことから、かなり昔にかかれたものながら、共感する面は大きかったです。さて、人間というのは弱いものです。そして、主人公である外科医の財前五郎の心についても、やはり、人間の弱い部分が描かれていると思われました。強気に見える人間ほど、実は虚勢であり、弱さがあるのだと思います。
そして、財前五郎という男性は、実は、弱い心の持ち主なんだと思いました。また、いろいろな立場やお金を利用して、自分の名誉欲を満たそうとする医師たちの姿を読み、そのために弱い立場にある患者たちがないがしろにされる現実には、憤りさえ感じられました。また、あってはならないものだと思わされました。
そして、財前五郎を取り巻く人間たちの心理的な描写には、つい、引き込まれてしまいました。特に、財前五郎とは、正反対の言動をとる里見医師には、やはり、意志としてだけでなく、人間として、魅力を感じてしまいました。しかし、現実には、このような医師は少数だと思います。その点では、残念だとおもわざるを得ません。
また、裁判というものがどのようなものであるかも、よく理解できました。そして、判決結果に対する財前五郎の姿勢には、やはり、人間の弱さや愚かさを感じてしまいました。普段、裁判などとは無縁で暮らしているので、裁判の様子の描写については、つい、夢中になって読んでしまいました。
若い頃、なぜ、白い巨塔というタイトルになっているのか、理解できませんでした。しかし、原作を読んでみると、白い巨塔というタイトルの意味が、よく理解できました。また、一般人からは想像できない、医学界の現実というものがわかったような気がしたのでした。
(50代女性)
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