読書感想文「ビューティーキャンプ(林真理子)」

この本は、ミス・ユニバースの大会を控えた美女12名が本番を控えた2週間の間に、美、知識、自信を磨き上げていく合宿と、ミス・ユニバースの最終審査当日までが描かれた話である。主人公は、その事務局に勤める女性で、NYの本部から来たボスの通訳をするという客観的な視点で、美女たちの変化やボスの厳しさを語るという面白い視点で描かれた作品だ。
 
私がこの『ビューティーキャンプ』を読んで心惹かれた言葉があった。それは『美というのは、魅力という宇宙のひとつの星よ。とても大きくて偉大な星だけれどね。その他に知性ややさしさ、それから強い意志、たくさんのもので魅力という宇宙はつくられているのよ。』というものだ。
 

 
 
キャンプ中、主人公も通訳にとまどうような歯に衣着せぬ言葉を投げ続けたボスが、放った言葉である。美しく生まれ、同性からは嫉妬から疎まれ、異性からは特別視された結果、目立たぬよう中には自殺未遂まで考えた女性たちが、自分は美しくいて良いのだ、と自身を肯定し光を放ち始めるための後押しで、特段美しさを兼ね備えて生まれてこなかった私もグッときて強く印象に残ったのである。
 
やはり女として生まれたからには美しく健やかに生きていたいと思うものだが、いまいち言い訳をしたり手を抜いたりしていまうのも事実。(冒頭でブラジャーとパンツがちぐはぐなことを厳しく非難される女性が登場しドキッとした)だからこそ、何も言い訳をせずひたすら美しくなるために日常の立ち居振る舞いから自分が口にする飲み物や食べ物、朝起きてから眠りにつくまでの時間を全て『美しくなれるか否か』を判断基準に自分を磨き上げていく女性たちに触発されたのだ。
 
ノンフィクションとは言っても、林真理子さんの描く世界はいつもリアリティにあふれており、特に女性の機微にはいつも刺激を受ける。この作品は、自分が年齢や境遇、周囲の理解や自分自身のコンプレックスに負けている場合じゃない!と、背中を押してくれた。 美、知性、優しさ、いろんなものひっくるめて魅力を底上げしていきたくなる、1冊で全ての女性におすすめしたい。
 
(30代女性)
 
 
 
 

ビューティーキャンプ (幻冬舎文庫)
林 真理子
幻冬舎 (2018-08-03)
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