読書感想文「アルケミスト(パウロ・コエーリョ)」

この本は、ひとり旅で出会った、仕事を辞めて日本一周をしている女性から勧めてもらった本だ。彼女はこの本を「人生のバイブル」と言っていた。旅から帰り、早速読んでみたが、当時はどうもピンとこなかった覚えがある。ただの旅の物語だと思ってしまっていた。

 

メッセージ性の強さは感じたが、響かなかった。それから数年後、急に読みたくなって、手に取った。彼女とこの本を思い出したのは、転職を決めていた時期だったからだろうか。本との出会いはタイミングだと思う。再会できてよかった、そう思った。

 

まるで自己啓発本かのように、随所に深い言葉が散りばめられており、考えさせられた。人生に迷う自分を励ましてくれ、勇気を与えてくれた。人生について、そして夢について、羊飼いの少年サンチャゴと一緒に旅に出ながら、いろんな出会いの中で学ぶことができた。

 

 

 

そんな感覚だ。旅の途中で出会った人には、自分の人生を探求する人と諦めて生きる人が出てくる。「結局、人は自分の運命より、他の人がどう思うかというほうが、もっと大切になってしまうのだ」「不思議な力が、自分の運命を実現することは不可能だと、彼らに思いこませるのだ」という言葉が胸に沁みた。

 

社会に出て数年経った今なら、諦める人の気持ちのほうが分かってしまう。安定を求め、周りに求められる生き方で生きようとしてしまう。それが普通だと。それが大人なのだと。でも本当にそれでいいのか、そう問われた気がした。また、この本の中では何度も、「前兆」「心の声」という言葉が出てくる。

 

今を良くすることが重要だと、今に集中すれば今が良くなり、今が良くなれば将来起こることも変わっていく、と語りかけてくる。言われてみれば確かにその通りだ。でも私たちはどうしても過去にすがり、未来を見たがる。前兆や心の声に耳を傾けるために、「今」をもっとみよう、そう思った。

 

この本をふと思い出し手に取ったのも、何かの前兆なのだろう。そう思うと、わくわくしてくる。不安ばかり持っていても仕方がない。これからの人生、どうなるかなんて分からないけれど、心の声に従い、信じて生きていきたい。またこの本を読み返した時に、自分がどう感じるか、今から楽しみでたまらない。

 

(20代女性)

 

 

 

 

アルケミスト 夢を旅した少年 (角川文庫)
パウロ・コエーリョ
KADOKAWA (1997-02-21)
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