〜名作が見つかる読書感想文の掲載サイト〜

読書感想文「イニシエーション・ラブ(乾くるみ)」

「イニシエーション・ラブ」の読書感想文①

イニシエーション・ラブという本を読み終えたとき、すぐに思ったことは「どういうこと?」という何とも言えない不可解な感覚だった。しかし、改めて考えていくうちに多くのことが繋がっていき不可解な感覚も紐解かれていった。だが、それでもなんとなくスッキリしない気持ちだったので、私はもう一度最初から読み返してみた。
 
二度目を読んでいくうちに、全てのことが繋がりスッキリしない感覚だったものが解消され、最初の「どういうこと?」という感覚から、「なるほど!」という感想に変化していった。イニシエーション・ラブという本は、初めて読む人には何の変哲もない恋愛小説のように感じるかもしれない。実際私も最初はそう感じながら読んでいた。
 
しかし、二度目を読むとただの恋愛小説ではなくなった。文章を読むということの楽しさがそこに詰まっているように感じることができた。この本の構成は、sideAとsideBという二つの大きな文章に分けられている。sideAは大学生である主人公鈴木とヒロインのマユの恋愛をリアルに描いている。
 
sideBでは社会人である主人公鈴木とヒロインのマユ、そして鈴木の同僚の石丸美弥子との浮気を含めた恋愛をリアルに描いている。この大学生と社会人の恋愛を環境の変化などを含めて、非常にリアルに、且つ生々しく描いている。私は年齢もそれほど離れていない登場人物が繰り広げるさまざまなドラマを普通に楽しんでいた。
 
実際にそれだけでも十分といえるほど楽しく読むことができた。しかし、この本は恋愛小説ではなくミステリーだ。最後の最後でどんでん返しをされ、たいていの読者は度肝を抜かれるだろう。もちろん私もその中の一人だ。非常に驚かされた。最後の二行だけで、今までの恋愛話が一気にミステリーに変化したという感覚に包まれた。
 
私は今までこれほど急などんでん返しをしてくる本に出会ったことがなかったので、非常に感動した。だからすぐに二回目を読みたくなった。イニシエーション・ラブという本を読んで、私はいろいろな感情に振り回されながらも非常に新鮮な感覚を味わうことができた。私にとって驚かされ、面白くて、ゾッとさせられる最高の一冊でした。
 
(20代男性)

「イニシエーション・ラブ」の読書感想文②

このイニシエーション・ラブを読んでみたいと思ったのはしゃべくり007という番組で有田さんがオススメしていたからである。元来、芸能人がオススメするようなものに乗っかって買ったりするタイプではなかったのだが、その時の有田さんのプレゼンテーションを聞きすぐさま読みたくなったのだ。
 
イニシエーション・ラブがどのような本か検索すると「ラストにとんでもないどんでん返しがある」といった、どのような作品にでもあるような簡素な見出しがあり、本当に読む価値があるものか迷った。
 
そもそも私はそこまで読書が好きなタイプでもなく、読んでいる途中で飽きてしまうこともあり、今回も「衝撃のラスト」が待っているそのラストまで読み切ることができるか心配な部分もあったが、何故か今回はどうしても気になってしまい結局買うことにしたのだ。
 
話としてはとてもありふれたもので二人の男子大学生と女医大学生が合コンでたまたま出会い、そしてだんだんお互いのことを意識しだし、恋愛に発展していく。大学の夏には男女複数人で海に遊びにいったり、大学を卒業したら仕事が始まり会う時間が短くなっていくことで少しずつ二人の関係に亀裂生まれてしまう。
 
なんとなく恋愛ものの話としてはごくごくありふれた展開なのだが、検索した時の見出しにあった通り、ラストのラスト、物語も終わりちょっとした小話みたいなものが書かれてあるところを読んでいると衝撃の一文が書いてあったのだ。
 
衝撃のラストと聞くと最後に大切な人が死んでしまうや、信じられない裏切りがあると思いきやそこに書いてあったのはカセットテープの豆知識で本を読んでいない人からしてみれば「ふーん」と思うようなことだがイニシエーション・ラブを読んだ人からするとそんな何気ない豆知識が目を疑いたくなるような一文に変わり、ようやく読み終えたはずの小説を再び最初から読み始めたくなるようになるのだ。
 
(20代男性)

Audibleで本を聴こう

Amazonのオーディオブック「Audible」なら、移動中や作業中など、いつでもどこでも読書ができます。プロのナレーターが朗読してくれるのでとっても聴ききやすく、記憶にもバッチリ残ります。月会費1,500円で、なんと12万以上の対象作品が聴き放題。まずは30日間の無料体験をしてみよう!!

1件のコメント

学校の課題で作文を書くことになりました。ちょうどイニシエーションラブを読んでいたのでそのことについて読書感想文を書こうと考えています。サイトを拝見させてもらいましたが、とても参考になりました。全部読み終えた時の感情をうまく言葉で伝えられていると思いますし、私の場合、あらすじの部分で手が止まってしまっていたのでそこの部分も参考にさせていただきます。自分と同じ小説を読んだ人が自分と同じ気持ちや違う考えを持っていて、それをこのように伝えたり、それを見て共感、納得したりするのは楽しいことだと思います。また、大人な感じの恋愛小説や、ミステリー小説などは普段あまり読まないので新しいことに触れ、そこに楽しさを感じられてよかったです!ありがとうございます!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA