読書感想文「若き数学者のアメリカ(藤原正彦)」

40年近く前の本である。40年以上前の話である。インターネットも携帯もなく、国際電話は目玉がとびでるほど高い。そんな時代のはなしである。なのに未だに「若者に読んでほしい」と薦める人の多い本である。

 

人が「この本はいいよ!」と薦める本、人に何らかの理由でエネルギーをかたむけられる本、というのには絶対に理由がある。いい意味の場合もあるし悪い意味もあるし、自分には全く合わない場合もある。しかし大体「理由がある」。

 

私はもう若くないしその理由はきっと私にはあわないな~と思ったのだがたまたまこの本を「私のお勧めの本」とされてるプロフィールにたくさんであったので読んでみた。この本は題名の通り「若き数学者」が「アメリカ」に行っていろんなことを体験する話である。

 

 

しつれいだが決してドラマティックな事は起きない。バスハイジャックにも合わないし、ハリウッドで女優と恋におちることもない。思い切ってラスベガスへ行きちまちま遊んで
もうけてやるぞと勝負に出、負けて頭にきてまた負ける。自分のやった一挙一動におびえる。

 

アメリカという土地で寂しさを感じるもそれをどうしていいかわからず一日ひたすらナンパする。そしてまた自棄になる。相手に驕ってしまったしまったのではないかと悩み、太陽の出ない北のアメリカで鬱になる。鬱になりホームシックになり布団から出れなくなり底へ底へと落ちていき底をタッチして這い上がる。

 

話の中の「若き数学者」は本当に普通で人間味がありたまに臆病。そんな青年が色んなものにぶつかり色んな人に出会い色んな景色に出会ってこの本が終わるころには・・・まだあまり変わってない。なんだか本の説明をするとそれだけ、なんだけどとにかく描写が美しく繊細で自分がアメリカを旅している気分になってくる。

 

見知らぬ土地でドキドキしている気分になってくる。新しいことをやってみたいと思わせてくれる。そんな本だった。正直自分もこんなことがしたかったな・・・と青春を振り返ったが若いころの自分にはこんな勇気も行動力もなかった。

 

しかし今からならなにができるだろう、とこの本を読んだ夜は布団の中でいろんなことをかんがえさせてくれた。それだけでとてもワクワクした。そのワクワクをいつか現実にしたいと思う。

 

(30代女性)

 

 

 

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