読書感想文「賢者の贈りもの(オー・ヘンリー)」

このお話は、今の私の心にかなり衝撃を与え、大きく響いたお話である。実益にとらわれ、仕事をすることばかりを考えてしまって、愛する人を思う気持ちを忘れていた自分自身に気づかされた。この話を子供の頃に一度読んで感動しましたが、30年以上の時を経て、もう一度読んだことで、子供の頃とは全く違う気づきと感動を与えてくれる。
 
物語の語り部が言っているように、二人はお互いのことを思う気持ちが強く、そのために自分の一番大切なものを手放しました。理屈で考えれば、お互いが相手の一番ほしいものを手に入れたために、相手が自分のために用意してくれたプレゼントはその場では無駄になってしまったという話である。
 

 
 
しかし、お互いが相手の望みを叶えるために自分の一番大切なものを投げ出せる、それほどまでに相手を愛する気持ちをもっているということが何よりも素晴らしいことだと感じさせられた。物質的な考えにばかりとらわれている自分自身に気づかされて、ハッとさせられた。
 
家族への愛情という形の無いものを一番に大切にすることが今の自分にものすごく足りてないこと、そしてそれは最も今の自分に必要なことなのではないかと考えさせられた。この話を読んで娘や、周りにいる大切な人達にこの話を読んで聞かせてあげたいと感じる。このお話は、人生にとって何が一番大切なのかをわかりやすく伝えてくれているものである。
 
一番忘れてしまいがちな形の無い愛情というものが、一番人生では大切でかけがえのないものだということを気づかせてくれる作品である。このお話をどのようにとらえるかは人によって様々であるが、私がこのお話を読んで聞かせることで忘れていたものを思い出し、そして気づいてくださる人がいるなら、それはとても素晴らしく、そして、その方にとってとても良いことにつながると思えるのである。
 
できるだけ多くの人に読んでもらいたい素晴らしいお話だと感じ、久しぶりに強く心をゆさぶられた。
 
(40代女性)
 
 
 
 

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