読書感想文「白銀ジャック(東野圭吾)」
「白銀ジャック」の読書感想文 疾走感を持って一気に読める。この本を読み終えたときの感想だ。主人公はゲレンデを見回るパトロール。それだけですでにちょっとかっこいい。すでにちょっと羨ましい。 そんな主人公が、ゲレンデに爆弾が...
「白銀ジャック」の読書感想文 疾走感を持って一気に読める。この本を読み終えたときの感想だ。主人公はゲレンデを見回るパトロール。それだけですでにちょっとかっこいい。すでにちょっと羨ましい。 そんな主人公が、ゲレンデに爆弾が...
この妹尾河童さんの書いた本は本というより図説付きの解説書といったほうが正しいかもしれない。まず一番驚くのはよくここまで観察し描けたと誰もが感心するほど細密な絵である。俯瞰図も多様され、立体的で描かれた図がまるで目の前にあ...
「憑神」の読書感想文 憑神(つきがみ)、何に憑かれるのかというと、貧乏神、疫病神、死神である。ひとつだけでも大変なのに、主人公の別所彦四郎のもとに人にとって禍でしかない神様が三人もやってくる。人徳があり能力のある人間が必...
すごく勉強になった。著者が生きて来た中での気づきが101項目書いてある。この本を読んで特に私が勉強になると感じた項目は以下の3つである。まず、新しい自分を見つける近道であること。 いつも新しい自分を模索した...
ペリー来航から明治維新にいたる幕末の歴史というのは、以前「竜馬がゆく」をはじめ、司馬遼太郎の歴史小説を一通り読んでいたので知っていたつもりだったが、それも中学生の頃で、もうウン十年経過している。 忘れている...
これは「生と死」の物語である。トンプスンはこう言っているはずだ。「生こそ死であり、死こそ生である。」と。主人公のビゲロウは殺し屋だ。だが一見するとそうは見えない。身体は小さくティーンエイジャーのような顔つき。だが彼は最高...
「建築家、走る」の読書感想文 「イメージは、人間の日常を支えたり、命守ったりはしない」この言葉はこの本に書かれている。なぜこの言葉が好きかというと、去年に起こった問題のマンションの杭打ちデータ偽装問題で、消費者側ももっと...
「はてしない物語」の 読書感想文 人が本を好きになる理由は様々だ。私の場合は本を読むと世界が広がるし、知識が身につくというのが本を読む理由だが、ネバーエンディングストーリはそれまで読んだ本とは全く違う価値観を私に与えてく...
この本は2013年に単行本で発売され、2015年に文庫本で再刊されたもので、単行本も購入していた私としては、加筆修正部分が気になって読み進めた。もちろん、江戸川乱歩賞を受賞した作品であったこと、図書館で働いていたため、主...
この本は西村京太郎さんのミステリー小説だが、序盤の北条早苗という女性刑事が、仕事に対してやりがいを見失ってしまう描写が非常に印象深い。刑事という仕事は傍から見るとやりがいの塊のような仕事に感じるし、スリリングで毎回違った...
この本は、私がまだ小学生のころ、NHKの特番で、公害の犠牲によって手足の欠損など奇形を伴って生まれてきた猿の特集をしており、その番組の書籍化として手に取ったのが最初だった。初版はもう30年以上前の書籍であるが、強烈に印象...
冷戦時代のスパイものが好きなので、著者の本は楽しみながら読んでいる。ケンブリッジ・シックスは現代のスパイ・ストーリー。冷戦時代には使われていなかったテクノロジーを駆使してのスパイ活動。スピード感があり一気に読めてしまう秀...
何年も前、私が英語塾に通っていた時、そこの本好きの先生がプレゼントしてくれたのがこの小説。上中下の3冊で、その分厚さにまず驚いたことを覚えている。自分の経験から、人が推薦したりプレゼントしてくれた本が大抵つまらないと知っ...
「ポーツマスの旗」の読書感想文 中学や高校の歴史の授業では日露戦争は日本が勝ったと教わるのが一般的だが、この作品を読めば戦争に勝ったのではなく講和交渉によって得ることができたという事がよく判る。 司馬遼太郎にも日露戦争を...
書籍としては薄い本ですが、内容がとても深く切ない一冊です。まず最初に言いたいのは、作品の中に登場人物の名前は出てきません。主人公は「僕」、相手の女性は「君」です。 小説としては少し異例だと感じましたが、僕と...
この本を読んで何よりよかったことは、「これなら自分にも実行できる。」ということである。自分はこの手の自己啓発本をよく読むのだが、内容的には納得できても、いざ自分が実行するとなると、ハードルが高いものも少なからずある。 &...
生と死について考えたことがある。日常生活において、それらのことはさして意識しない。それはまだ自分が若いと思っているからかもしれないし、無意識の内にそれらのややこしい問題を遠ざけようとしているからかもしれない。しかし、この...
この本は短編集だ。表題の『バスジャック』も面白いのだが、私個人が特に面白いと感じたのは、『二階扉をつけてください』である。『二階扉をつけてください』はタイトル通り、家の二階にドアを取り付ける主人公の話だ。しかも通常の工務...
「舞姫通信」の読書感想文① 「僕達は生きてなくちゃいけないんですか?自殺をするのはよくないことなんですか?」自殺志願者である、城真吾が周りの人間に、読者に、そして私のほうを見つめながら問いかけてくる。なんと答えたら良いの...
この美奥という、幽玄な気配が漂う土地を舞台にした、短編集のなかでも「けのもはら」が印象的で、はじめて読んだときから、ずっと心に残りつづけている。あの恐いようで、陶然とするような感覚をまた味わいたくて、あらためて読んでみた...