読書感想文「ケンブリッジ・シックス(チャールズ・カミング)」

冷戦時代のスパイものが好きなので、著者の本は楽しみながら読んでいる。ケンブリッジ・シックスは現代のスパイ・ストーリー。冷戦時代には使われていなかったテクノロジーを駆使してのスパイ活動。スピード感があり一気に読めてしまう秀作である。
 
時々、B級映画を思わせる様な展開もあったりして、アクションあり、笑いあり、セクシーさありで盛り沢山。政治の裏側がどうのこうのといった堅苦しい部分はあまりなく、気軽に読めるアクションものとしても楽しめる一冊だと思う。次から次へと舞台が変わり、どんでん返しがあるので、ページをめくるのが楽しみでたまらなくなる。
 
たまに出るくだらないジョークも良い味が出ている。カミング氏は何かとジョン・ル・カレと比較されたりしているが、ル・カレの様な作品を好む読者には、少し物足りないかも知れない。しかもジェームス・ボンドの様に派手でセクシーなストーリー展開もない。

 
 
でも、そこが良いのである。カミング氏本人が語っていたが、彼自身はスマイリーとボンドの中間点みたいな人物を描きたいそうである。確かにギャディスは色気は少しあるけれど、どこか地味でダメな感じのキャラクターだ。それにケンブリッジ・シックスの6人目、エドワード・クレインという人物設定もなかなか面白い。
 
クレインと言う人は、何だか笑える独特のキャラクターである。クレインを探す内に、ギャディスが様々な事に巻き込まれていく。色々あって、一体最後にはどうなるのかなとハラハラしたが、さすがに驚きのラストである。読み終わってから、あの部分は一体なんだったのだろう?
 
という疑問が出たりして、少し考えてしまうが、全体的には面白いストーリーであった。実はカミング氏の本を読んだのはこれが最初で、この本を機にファンになったので他の作品も全て読んでみた。ケンブリッジ・シックスは読みやすい本なので、旅行や移動の時間に読むのにも向いているだろう。
 
スパイ・ストーリーと言う事だけにこだわらず、アクション好きの方にもぜひ読んで頂きたい一冊である。
 
(40代女性)
 
 
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