読書感想文「風になった日(高橋尚子)」

高橋尚子というマラソンランナーがどのようにしてシドニーオリンピックのマラソンで金メダルを取るまでに成長できたのかということにとても興味があった。なぜなら私もオリンピックのマラソンで金メダルを取ることが夢だったからだ。夢は誰でも持つことはできるけれど叶えることができるのは本当に努力し続けた人だけなのだということをとても感じた本だった。
 
高橋尚子は生まれ持った才能を持ち合わせていたわけではなかった。ただ素晴らしい監督との出会い、そしてなかなか開花しなくても耐えて耐えて努力を続けられるこんじょう、そして何より走ることが好きだという気持ち、その全てが金メダリスト高橋尚子を生んだのだと思う。だから彼女は天才ではなく努力の人なのだ。
 
彼女はみなに好かれるのだと思う。努力して何かを手に入れた人は天才よりも心を動かされる。この人も凡人なんだと凡人に勇気を与えてくれる。私もそんな人になりたかった。だけど努力が足りなかった。高橋尚子は太りやすい体質だった。しかし本気で陸士競技と向き合い始めた時彼女の体つきが明らかにかわった。

 
 
 
マラソン選手の線の細い体格へと変貌していった。それが彼女の無言の決意の表れだった。すごくかっこいいと思った。そして自分が情けなくなった。私は何も変えることができなかったし努力もできなかった。後悔ばかりが浮かんできて恥ずかしくなった。私は彼女の足元にも及ばなかった。何にもしないでよく金メダルが欲しいなんて思えたものだ。
 
だけど走ることは本当に好きだった。長距離は大抵の人が嫌いなスポーツだったから長距離を走れるだけですごいねと言われるのが嬉しかったし人よりも優れている唯一のことが走ることだった。だから私は走ることを諦めたとき他に頑張れる生きがいが見つかるのか心配だった。そしてまだ心の中にひっかかる後悔を抱えて生きている。
 
高橋尚子のようになりたかった。でもなれなかった。悔しい思いがこみ上げてきたとき私はいつもこの本を手に取る。この本を読んでいるときだけ私は高橋尚子になったような気分になれる。金メダリストになったような気分をあじわえる。だから私はこの本はいっしょうてばなすことはないだろう。
 
それは寂しいことなのかもしれないが私にとってこの本は私の夢を叶えてくれる本なのだ。
 
(30代女性)
 
 
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