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読書感想文「新選組始末記(子母沢寛)」

「新選組始末記」の読書感想文

以前に、NHK大河で「八重の桜」で新撰組がチラッとだけ出ていましたが、それ以前に「新撰組」をスマップの香取慎吾や山本耕史が熱演していた。 脚本が三谷幸喜であるが、司馬遼太郎やこの子母澤寛の「新撰組始末記」を参考にしたとされる。

世に、司馬氏の著書やその他大勢の新撰組の本があるが、概ねは、この子母澤寛の「新撰組始末記」が下地にあったとされている。

原作の子母澤寛は、出身が北海道・厚田という札幌の近くの鄙びた漁村の出身であり、その祖父は実際に、戊辰戦争当時の上野彰義隊隊士で、地元でもある箱館戦争にも従軍しているのである。

海鳴りを遠くに聞き、日本海の夕日を眺めながら、孫・松太郎(子母澤寛)に祖父は「サムライの魂」を語られたという。以降、松太郎は“新撰組”に興味を持ち、近藤勇の実像を研究するうちに、この「新撰組始末記」が出来上がったといわれます。

近年映画化された司馬遼太郎の「燃えよ剣」は、土方歳三をより掘り下げて描いており、隊長の近藤勇同様、多摩時代から新選組結成から各地での戊辰戦争、隊長の近藤は途中で戦死するが、土方は蝦夷地での箱館戦争で戦死するまでの生涯を描がいている。

私が思うに、京都・壬生での新選組時代の土方は鬼の副長として恐れられていたが、その後の彼は次第に角が取れて丸くなり、最終決戦となる蝦夷・北海道での箱館戦争においては仏の隊長として隊員や同僚に尊敬されているのです。

いま特異な形をした函館の五稜郭は、名所として大勢の観光客が訪れているが、戊辰戦争の最後の戦いの地となったことは、余り知られてはいないようです。

江戸から明治に改元する1868年、京の“鳥羽伏見の戦い”に始った戊辰戦争は、明治期になっての1869年の箱館戦争でもって最終的に終了するのです。

土方は、官軍が函館の総攻撃を開始する頃、敗色が濃くなっても新選組や前線兵士を救うため、わずか人数を従え騎馬で出陣している。 元より死を覚悟しての陣頭であった。 戦死の後、土方の遺体は僚友らにより五稜郭に運ばれ葬られた。 享年35歳という若さであった。

(50代男性)

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