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読書感想文「光二郎分解日記 西郷さんの犬(大山淳子)」

「光二郎分解日記 西郷さんの犬」の読書感想文

ミステリーやサスペンスを読むのが好きなのですが、やはり残酷な表現や過激な表現、ストーリーが多いので、疲れてしまうときがあります。そんなときに大山敦子さんの作品を見ると、ミステリーも楽しめほっこりも楽しめ二重に嬉しいです。

猫弁シリーズが大好きで、終わってしまって本当にさみしかったので、このシリーズが出たのはうれしかったのですが、今までのお話から推測してどれも展開が気になり、時間がないときにちょこちょこ読む作品ではないと思ったので、時間ができるときを待っていてようやく拝読しました。

猫弁からの続きということで、大好きな物語の世界観が継続していることがうれしかったです。内容はまずは、元中学理科教師おじいちゃんの光二郎が短期記憶が覚束ない状態にあるけど異才の「分解と再構築」に夢中になってしまうことで色々な事件に巻き込まれてしまうお話です。分解マニアでオタクなおじいちゃんってのがまず良いです。

オタクがゆえに話始めると止まらず、早口すぎて誰にも理解してもらえないと思いきや、孫のかける君が理解しみんなへ通訳してくれる設定も面白く、おじいちゃんなのになかなかなの瞬発力と行動力で驚かせてくれるし、孫のかける君がしっかりついていって一緒に真犯人を探そうとする展開もワクワクで、アットホームな雰囲気も本当によかったです。

シルバー人材センターの人がいっぱい出てきて活躍するのに、なんか辛気臭くなく温かい感じも楽しさの一つです。登場人物がみんな個性的でみんな温かい。ミステリーが解決するのと、この分解から部品を一つ一つきれいにしてまた一つ一つハメていくのが見てて気持ちよく、なんだか自分も掃除したい気分になってしまう不思議なお話です。

いろんな置き土産があるので、次の作品につながっているんだなって思っていますが、どうなんだろうなと、今から楽しみでなりません。

(40代女性)

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