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読書感想文「汝、星のごとく(凪良ゆう)」

「汝、星のごとく」の読書感想文

子どもと一緒に図書館に行く機会が増え、良い機会だし私も読書を趣味にしようと借り始めたのがきっかけで、そこから私の読書習慣が始まった。初めは読んでみたい本など特にない状態だった。

著者のことも分からず迷っている時に、図書館のコーナーでひときわ目を引いた表紙があり、手に取ったのがこの本だった。直木賞候補作、本屋大賞受賞ということで、帯を見ただけでとてもすごい本なのだろうかと沸き立った。

期待も高まり、すぐに読み始めた。タイトルを見て、恋愛関係の話なのだろうかと考えた。「星のごとく」という文言からは、幸せ溢れる、相手への愛が溢れ出るような明るいイメージでとらえていた。その反動で、最初の序章がとてもゆがんだ関係に見えてしまった。

「何で何だろう」という疑問しか浮かばず、ぐっと引き込また。過去に傷を抱える二人、櫂と暁美の恋愛の行方が、15年間という長い期間に渡って繰り広げられていく。それは、決して複雑な内容ではないような気がする。

同じような経験をしている人がいるかもしれない。そのような事を感じつつ、それぞれの視点で物語が進むので、その時の状況や心情にハッとさせられる瞬間が数多くあった。心情が深く描かれていることも引き込まれていった要因だと思う。

それぞれの育ってきた環境、親についても、近年問題として取り上げられている毒親のような感じで、人生についても考えさせられたような気がした。最終ハッピーエンドなのか、個人の受け取り方で違うような気がする。

私としては、ハッピーではないような気がする。胸が詰まるようなシーンも多く、読後はなんとも言葉にで出来ない気分になった。

「様々な環境の中の自分」というものが、どのように生きるのか、自分を大切に、中心にして選択しても良いんだよとでも言われているような、何か考えさせられるような、安心感をもらったような作品だった。

(40代女性)

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