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読書感想文「連続殺人鬼 カエル男(中山七里)」

「連続殺人鬼 カエル男」の読書感想文

タイトルとカエルの可愛らしいイラストの表紙に惹かれて借りました。カエル男というだけでかなり不気味さが増します。無残な死体の描き方がリアルすぎてドキドキハラハラ、気持ち悪く想像するだけでもひどいものだと思えてきました。

死体の描写、人ではできるのだろうかという殺害方法に、刑事と犯人の乱闘シーンも手に汗握ります。被害者の共通点や五十音順に殺されていくという恐怖さ、それを知った町の人々は市外に移住するというという文でどれだけのパニックになったかがわかります。

今度は自分では無いか、それを思うだけでも背筋が凍りました。実在した事件をうまく取り入れて現実社会でも起こり得るという錯覚が起こり、とても不思議な感覚です。最近物騒な事件が多いので人ごとは無いからこの話な事件もリアルさを増す。

いろんな人の憎悪、悲しみ、辛さ、痛みが伝わってきます。また、最初は単なる単調的な事件かと思われるのですが、二重にも三重にも重なっているとわかった時、ぞくっとしました。悪いことを考える人もいるものだと。

人間の欲というものは怖いものです。途中とある人物の過去が描かれているのですがそのことがきっかけで人間はいとも簡単に壊れてしまうのかと思うと、幼児虐待や体罰は人の心を壊してしまうものかと、ほんの一例かもしれませんが恐ろしくなりました。

話は事件ごとに分かれていて繋がっていくので1つの話が終わり、次の殺人事件はどのような始まりなのかドキドキしながら読めます。次はどのような殺害方法なのか、サブタイトルを見て想像するだけでも気持ちが悪い。

(30代女性)

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