読書感想文「行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅(石田ゆうすけ)」

石田ゆうすけさんの世界一周旅行エッセイである。7年半をかけて自転車で世界を周るというもの。出発前からの出来事が綴られ世界一周へと旅に出るのだ。ページをめくるごとに引き込まれ、作者の文章には想像を豊かにさせる力があると感じた。読み進めていくにつれて、かなりはっきりと情景が浮かぶのである。

 

それに加えて出てくる土地の名前や世界遺産を検索し、画像を眺めながら読み進めた。そのお陰でさらに入り込めるだけではなく知らなかった土地や国を知るようになり、自分が旅に出た時にも行きたいと思うようになる。旅行が好きであればなおさらこの本には引き込まれるだろう。

 

 

 

また貧困や9.11などの世界情勢も交えたシリアスな場面もあり、危険な話もいくつかあり臨場感がひしひしと伝わる。だが読んでる本人としてはスリリングで楽しいのだ。エッセイではあるが登場人物がはっきりしていて、感情移入もしやすく理解がしやすい。石田ゆうすけさんの人情深さや性格も人との関わり方を読んでいるとよく分かるのだ。

 

笑える話や感動的な話といくつかのエッセイ集のようにまとまっているため読みやすい本である。ページ数少なくなる頃には、世界一周も終わりか、と心の中で寂しさを覚えた。作者と同じように出発からゴールまでの情景を思い浮かべ、くすっと笑える場面から心が温まる場面、たまに涙が出る場面と一緒に経験した気持ちになった為である。

 

活字を読むのが苦手だったにもかかわらず、一気に読み終えてしまったのだ。読み終えた後にはぽっかり心に穴が空いたような、もう終わってしまったんだといった気持ちに襲われ、同じ作者の本を2冊を購入したほどである。作者の文章の書き方は恐らく多くの人を引き込ませる才能があるのではないかと思う。

 

世界一周を考えてる人であれば迷うことなく早く旅に出たいと思うだろう。少なからず自分は今にでも出発し、自分の目で世界を見て感じなくてはならないとそんな風に思わせてくれた。

 

(20代女性)

 

 

 

 

行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅 (幻冬舎文庫)
石田 ゆうすけ
幻冬舎
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