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読書感想文「天使の屍(貫井徳郎)」

ストーリーとしては自分の学校で集団自殺があり、息子もその一人。警察は自殺と片付けたがその原因を父が解明しようと動くものである。作品はあくまでフィクションだが読んでいて最近の子供教育・子供達の行動を見ているといつか自分の周りでも起こるのではないかと不安になりました。また子供は何か不都合があったとき親に隠しがちだ。
 
いつか話してくれたら良いが、それがないまま亡くなってしまうと親としては何があったのか分からない。そして子供のことを親なのにわかっていないと自分自身を攻めてしまう。私も一児の父親のため、もし自分の子供が同じ状況ならどうしようかと思う。警察にも捜査は切られ、自分で行動を起こしてもどうして良いのか分からない。
 
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そんな八方塞がりになりそうだ。そのうちに憔悴して心が折れ、私自身も追い込まれるだろう。本を読んでいて他人事のようには思えない心に問いかける印象だった。また自殺の原因についても最近ではニュースでも聞くものだ。私も子供のことは注意して見ていますが、学校のなかまでは完璧に把握することはできないだろう。
 
そのため子供に「どうだった?」と聞くが、私の子供も「大丈夫、楽しいよ」としか言わない。それでは何があったのか・本当に何もないのかも分からない。子供を守れるのは親しかなく、それが親の役割だと思う。意味がわからず、いきなり子供に何か起こったとしてもそれに至るまでの過程は何かあるはず。
 
私自身子供との関係性や親として慢心していないか、深く考えさせられました。そして特に感じたことが人とどう繋がるかもとても大切だということ。作品のなかで亡くなった子供の父親は集団自殺に関わるたくさんの人に声をかけている。その時の姿をもし見れたら狂気的なものだろうと思う。
 
先の見えない・原因もつかめないものを解明しようとしているのだ。それでも親としての責務を果たす姿に自分を重ね、恥ずかしくもなりました。私ならここまでできるだろうか・諦めてしまわないだろうか、途中で心が折れないだろうか、そんなことを考えることもあった。この本は自殺についても考えさせてくれますが、それ以上に親としての自分はどうあるべきか、何をすればよいかも考えさせてくれました。
 
(20代男性)
 
 
 

天使の屍 (角川文庫)
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