読書感想文「ナイロビの蜂(ジョン ル・カレ)」

ナイロビの蜂はジョン・ル・カレの原作原題はThe Constant Gardenerを翻訳されて発売された小説だ。メインの内容はケニアが舞台の製薬会社の裏事情、その事に関係する人々、そして翻弄される人々の心理描写が描かれている作品である。この小説を読んで感じる事は、正義とは何か、正義を貫く事の大切さについてだ。

 

主人公の妻は製薬会社の秘密を詮索しすぎて結果として口止めとし殺害されることになった。この製薬会社は確かに人体実験のような事をしていて、全うな事ではないが、その実験薬がなければ死んでしまう多くの人がいる事も事実で、このことから道徳的な正しさ、正義感からは見てみぬフルを出来ない内容でもあるのが事実だが、主人公の妻は正義感が強く真面目な人でしたであったからこそ巻き込まれてしまったと感じる。

 

 

 

そして、その結果が死で、これは日本国内でも真面目すぎる事のデメリットや、正直者が損をする世の中だと感じる事はある。この作品では主人公の妻は周りから追いつめられたが、日本国内でも集団行動から外れた目立った行動をすると、その事で不利益を被ったり、場合によっては自分で自分を追いつめる事でのマイナス面は多いと感じる。

 

そういった中で、見て見ぬ振りをする事の意味や、譲れない事と譲った方が良い事などの線引きは重要だな考えさせられた。そして、もう一点学んだのが大切な人を失う事のつらさである。小説の後半は妻を失った主人公の復讐劇や真相を見つけるための行動がメインに書かれているが、とりつかれたような、強迫観念のようなものが感じられる。

 

これは最愛の人を失ったという悲しさからくるもので、大切な人についても考えさせられた。人生で出会う人の数はそれなりに多いが、大切な人とまでなる人の数はとても少ないと思う。そしてその大切な人がお互いに与える影響というのは大きく、いわば運命共同体のようなものなのだ。だから、自分一人の人生ではないという考え方を持つ事は重要だと感じた。

 

(20代男性)

 

 

 

 

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