読書感想文「神さまたちの遊ぶ庭(宮下奈都)」
面白いエッセイってあるんだと思った。久しぶりに終わるのが勿体無いと思った。「神さまたちと遊ぶ庭」は、著者宮下さんが、北海道十勝トムラウシに1年間山村留学した体験を日記風に記したエッセイである。 私は十勝の帯...
面白いエッセイってあるんだと思った。久しぶりに終わるのが勿体無いと思った。「神さまたちと遊ぶ庭」は、著者宮下さんが、北海道十勝トムラウシに1年間山村留学した体験を日記風に記したエッセイである。 私は十勝の帯...
タイトルに強く惹かれて私はこの本を手に取った。自分自身今まで何をしても報われず、どこまでいっても自分は不幸なままなのでは、と疑っていたからだ。しかし実際に読んでみて感じたことは、報われないという人間は、報われるべき努力や...
一言で言えば、「衝撃」である。私は仕事柄「生産性向上」や「働き方改革」に関するテーマで仕事を行っている関係で、ビジネスの場面での「効率化」というものにはアンテナが一定高い自負があったが、ひとたび家に帰ると、家事育児に関す...
本作で描かれているのは日本でいうところの「メルカリ」のアメリカ版(媒体はフリーペーパー、写真付きではない)の出品者である。著者が心を魅かれた出品者・出品物のところへ自らカメラを持って取材に出向くのだ。そこで出会う人々はみ...
著者は心理カウンセラーで自分でやっているブログを拝見したところ、すごく分かりやすい説明の記述が多く本も興味を持ち読んでみた。私もタイトル通り「なんとなくつらい」という状態で、この本を読むことで何かのヒントになればといいな...
本著はスタンフォード大学の心理学者であるケリーマクゴナガル女史による、自分をコントロールする技術を解説したものである。著者はスタンフォード大学で「意志力の科学」という公開講座を開いており、そこでは心理学、経済学、神経科学...
「一茶の相続争い」を読んで驚いた。俳人小林一茶が相続争いを起こしていたのだった。俳人と言え普通の人間であり、財産が欲しいと思う欲が出るのも人の世の情けかなと思う。小林一茶は北国街道柏原宿の百姓の小せがれだった。名前を弥太...
この本を読んで、物事は何事においても見方を変えれば人生が変わるものなんだなと改めて感じた。人生を楽しくするのもつまらなくするのも全ては自分の考え方次第であり、問題に向き合うことから逃げていた自分や忘れていたことを思い出さ...
「嘘をもうひとつだけ」の読書感想文 数々の作品がドラマ化や映画化されている東野圭吾さんの作品。刑事の加賀恭一郎シリーズだった。シリーズだが、他の作品を読んだことがなくても楽しむことができるので、東野さんにはいつも感謝して...
学校の推薦本で、かつ、友人に勧められて読んだ。非常に革新的な書籍で、とても良かった。これまで、分子生物学や遺伝学の世界は、セントラルドグマの先入観がかなり強く、それにとらわれた状態で様々な研究が進められている状態である。...
「新世界より」の読書感想文① 新世界よりはメディアミックス作品である。なので書店には漫画化作品が並んでいたし、アニメ化もされている。私は新世界よりという小説にちゃんと触れるまで、よくあるファンタジーか何かかと思っていた。...
嫁・姑の関係は、普遍的で永遠だ。平成の御代になっても嫁・姑の諍いは絶えない。もう既読の方が多いと思うが、これは華岡青洲が麻酔薬を完成させた物語ではなく、華岡青洲の母と妻の争いの話だ。息子・雲平の愛を受けたい一心で、嫁と姑...
「忘れ形見」の読書感想文 この本は英語の詩をもとに創作された小説である。作者は冒頭で、小説というほどではないと謙遜していたが、しっかりと小説として楽しむことができた。明治時代に書かれたとは思えないくらい文章が現在風で、あ...
実に新鮮な感動を得た1冊だった。「いつもと違う読書体験がしたい」と思い手に取ったのは、私の好きな書評家が薦めていた『黒い画集』だった。これまで作者の松本清張には「社会派で難しそうで、大人の男性向き」というイメージを抱いて...
「三月の招待状」の読書感想文 この男女5人の関係図は学生時代からの延長で、仲が良いのはいいけれど一方社会での新しい人間関係を築けない、楽な仲間とつるんでいる方が良いとする、ある意味未成熟な仲間の印象を持った。先ず、そのう...
猫大好き人間の私にとって、猫がタイトルに入っているものはとても興味深いものである。数ある中で何故この本を選んだのかと言われれば、尊敬する池田氏のエッセイ本であったからである。まず本カバーの著者と愛猫の写真を見た時、直ぐに...
僕は、ふと思い立って書店のビジネスコーナ-で立ち読みしたのが、「はじめての人のための3000円投資生活」だ。書籍を手に取り索引をなぞって行くと、今の自分に不足している生活に必要なお金のスキルに関係する項目が詰まった内容で...
一言でいうと、あまりにも内容が凄惨を極めており当時の状況や、関わった人のことを考えると自分ひとりでは抱えきれないようなどうしようもない思いに襲われました。主犯である松永の精神状態が監禁時の描写からも、裁判での発言や態度か...
最近すっかりおなじみになった言葉に「守破離」というものがある。物事を学ぶ上での心得を表した言葉で、「守」はとにかく最初は形を守って真似る。余計なことは考えないで真似る。「破」はそれができたなら少し破ってみる。  ...
「異邦人」の読書感想文① 「幸せ」って人によって違うということは理解していた。理解していたつもりだった。この作品を読んで「つもり」だったと実感した。幸せだと感じる事柄は人それぞれ違うことは分かっていたけれど、最近どうして...
「かがみの孤城」の読書感想文① ただひたすらに、息苦しい思いをしていた自分の中学時代を思い出した。あの頃は、周りの人たちがみんな素直で明るい良い子見えて、自分だけが歪んだ存在だと感じていた。自分が特別なんだ、周りの同年代...