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読書感想文「浮世女房洒落日記(木内昇)」

ああ私、こんな世知辛い平成の世でなく、江戸時代で生きたかったなぁ、読み終えたとき、まず私の心に浮かんだのは、そんな言葉だった。もちろん江戸時代に暮らす人々は、ただ、のほほんとのんびり暮らしているわけではない。
 
現代では当たり前となった洗濯機や掃除機もない江戸時代の女房達には、現代の主婦よりも、やるべきことが沢山ある。夫の収入に頼りきり、1日テレビに向かってばかりいる、子供のいない専業主婦の私が、実際に江戸時代にタイムスリップしたとして、うまくやっていけるかどうかは怪しいものだ。
 
それでも、この物語の中に登場する女房達を羨ましく感じるのは、辛いことや腹が立つことがあっても、毎日をイキイキと、楽しく暮らしているのが分かるからだ。平成の今、ご近所付き合いは薄れ、実際に私も密接な人付き合いは苦手だ。
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江戸に暮らす人たちは、ときにおせっかいと思えるほどに、図々しくよその家庭の問題に首を突っ込み、口を出す。相手に不愉快な思いをさせない、適切な距離感もわきまえている。この微妙な距離感は、人付き合いが薄れた今では保つのが難しい。
 
優しくかけられた声を拒絶すれば、影口をたたかれ、ありがたく受け入れれば、さらに奥へと入り込もうとする、おせっかいをする側も、される側も、加減がよく分かっていない。亭主と共に小間物屋を営むお葛は、お店の売り上げや子供の成長など、心配事が絶えないが、同時に小さな喜びもたくさん見つける。
 
近所の放蕩息子の行いも気になるし、オシャレや色恋話にも興味は津々、喜怒哀楽を隠さず笑い、怒る、そんな江戸に暮らす女房達の間に紛れ込めたら、人付き合いが苦手な私も、今より楽しく日々をおくることができる気がする。
 
どんなに羨ましくても、平成から江戸へとタイムスリップすることは不可能だ。何かとしがらみの多い平成の世で、粋な江戸の女房達のように、毎日をイキイキと暮らすためには、一体どうしたらいいだろう。とりあえず、まずはテレビを消して、近所に暮らす人達に、いつもより明るく挨拶してみようか。
 
(40代女性)
 
 
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