読書感想文「ワイルド・ソウル(垣根涼介)」

この本を読み終わってすぐに、インターネットで戦後移民対策について調べた。本を読んでいて、現実にこのようなことがあったような気になったからだ。そして、実際にあった。本の中ではブラジルのアマゾンに送られた日本人について書いてあったが、私がインターネットで調べると、実際は色々な国へ送られていた。
 
現実社会でも本にあるように、移民を騙すような広告をだして送り出し、その後は放置していた。きっと実際にアマゾンに移民した方々は本にあるような病気に苦しみ、その病気で死んでいく人を見たんだと思うと涙がでた。そして、登場人物のケイイチと松尾のように、アマゾンで育ち、日本人として生まれ、ブラジル人として育った移民の子供たちが本当にいたんだと思うと涙がでた。
 
もし日本にいたら、高度経済成長を経験しいい暮らしができたかもしれなかった。でも、私のこの《いい暮らし》という言葉はケイイチのいう《貧乏くさい》という言葉に当てはまる。たくさんのものに囲まれて何不自由なく生きている私たちは見た目ばかり、人の意見ばかりを気にして、幸せの定義も人から与えられ、ただただレールの上を外れないように生活している。

 
 
それをいい暮らしと思っている。でもそれが貧乏くさい。本当の幸せを考えさせられた。ケイイチと松尾にとって、アマゾンの暮らしは不幸だけではなかった。2人で遊んだ思い出を思い出すシーンで涙した。2人は幸せだった、私はそう感じた。子供たちにとって今この瞬間がすべてで、両親がすべてだった。
 
子供を残して死んでいく両親を思って涙した。私にも子供がいる。その子にとってきっと私たち両親がすべてで、その子を残しては死ねないと思う。そう思うと自然に涙が溢れた。日本という国はこの本にあるように腐っているのか。きっと腐っている。昔から。
 
インターネットの普及などで、この本のようにあからさまに騙すようなことは今は出来ないと思う。しかし、そのインターネットやテレビなどを使って国民に甘い言葉を投げかけ少しずつ騙して言いくるめていると感じる。でもどうしようも出来ない。だから、この本にあるように私らしい生活をし自分が幸せと感じる事をしていく。ケイイチのように自由に守るべき人を守り、笑顔で生きたいと思う。
 
(30代女性)
 
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