読書感想文「霧のむこうのふしぎな町(柏葉幸子)」
大人になっても、ずっと心に残っている本というのがある。この本は、図書館で何度も借りて読んだ。表紙や、中表紙、挿絵もとても素敵で、わくわくした。 ある日、どうしても自分のものにしたくなり、当時、お小遣いという...
大人になっても、ずっと心に残っている本というのがある。この本は、図書館で何度も借りて読んだ。表紙や、中表紙、挿絵もとても素敵で、わくわくした。 ある日、どうしても自分のものにしたくなり、当時、お小遣いという...
ライトノベルや、エッセイを得意とする筆者の作品である。もともと「オヤジどもよ!」や「ショッピングの女王」シリーズの軽めで自虐も込められたものを読んでいたため、事件録であるこの作品には少々驚いた。 活字中毒で...
中学生のころ、我が家では朝食時にラジオをかけて食事をする習慣があった。珍しく両親ともが休みで、わたしも習い事のなかった土曜日の朝、なにかのラジオ番組でこの本の書評が読み上げられていた。 おそらく、訳者あとが...
「DIVE!!」の読書感想文 高所恐怖症。私もおそらくその部類の人間に入る。ましてカナヅチな私がプールに飛び込めと言われたら…。 いちばんのお気に入りの小説、DIVE!!は、飛び込み競技に青春を懸ける少年達の物語だ。ダイ...
「阪急電車」の読書感想文① 普段使用している電車という場所は、公の場であるにも関わらず何故か不思議なことにプライベートな空間。だから電車に乗るときは、私はいつも携帯電話か読書をしている。もちろん、乗り合わせている他者には...
「グラウンドの空」の読書感想文 本を閉じて、幼稚園から、中学時代まで友達だったあの子を思い出した。 幼稚園の時には、泣き虫の私を助けてくれて。小学校では、私といえば彼女。とにかく仲が良くて。中学になって、学校に行けなくな...
この本は2人の娘が4歳と2歳だった頃、3人目を妊娠中だった私が育児に行き詰まり手にした書籍だ。 自分の感情をどのように子供に伝えたら良いのか、どのように接すればその子にとってより良い方向に向かうのかを知りた...
「グロテスク」の読書感想文① やはり桐野作品。容赦なく抉りに抉って、という展開に 読み終わって一言で言って 疲れました。「わたし」、和恵、ミツル、ユリコそしてチャンとそれぞれに語られるが、互いに整合性のない箇所が多々出て...
「氷菓」の読書感想文 高校生がいろいろな問題を解決していく青春ミステリーはとても面白かった。キャラクターの特徴や人間性がうまく書かれていて読んでいくにつれてとてもワクワクした。主人公のほうたろうは何事にも積極的には関わら...
日本で、はじめてマラソンで金メダルをとった選手、高橋尚子。愛称、キュウちゃん。彼女が、オリンピックで金メダリストになった時は日本に衝撃がはしった。その彼女の考え方は、成功した人間だからこそ言える説得力を感じた。 &nbs...
「悪人」の読書感想文① 読んだ後 暫く呆然としてしまった。祐一と光代の世界に浸りきってなかなか抜け出せなかった。著者の作品は日の当たる道を歩めない、もしくはいやおうなくアウトサイダーの道を歩まざるを得ない人間を描くものが...
「退出ゲーム」の読書感想文 「正解だよ、お姉ちゃん」初野晴先生のハルチカシリーズ第1巻、「退出ゲーム」の中に収録されている「クロスキューブ」の中で印象に残ったセリフである。固定観念や常識に捕らわれず、問題に対する解答を導...
「また、同じ夢を見ていた」の読書感想文① これまでの自分の人生は間違っていなかった。この本を読んで私が得た確信である。この本には幸せを求めた人たちは後悔を抱えていたが一人の老婆だけは後悔や反省を口にせず私の人生は本当に幸...
「妖怪アパートの幽雅な日常」の読書感想文 「君の人生は長く、世界は果てしなく広い。肩の力を抜いていこう。」妖怪アパートに住み始めた主人公はある大人にこう言われる。『妖怪アパートの幽雅な日常』の一巻は主人公がこの言葉を受け...
暗い。あまりにも暗い。そして、重い。絶対に寝そべって読めない。 現実の世界の話ではないのに、リアリティが痛みになってのしかかってくる。それでも、読むのをやめることができない。ザ・ロードはそんな小説だ。映画化...
「白夜行」の読書感想文① 白夜行は私の中で最も心に残っている一冊である。東野圭吾の作品を、ミーハーに読み漁っていた時期がある。その中で特に印象深く残っている作品が白夜行である。 二人の小学生が奇妙な運命のなか出会い、幼い...
この本を読み進めていく程に、人の持つ心の闇の部分に潜む怖さを強く感じた。元々私には人間恐怖症の傾向があるので、人の視線に過敏に反応しやすくて表面上の人の繋がりだけになってしまう事が多い。 それでも、この物語...
「ディズニー ありがとうの神様が教えてくれたこと」の読書感想文 私はこの本を読んで改めてディズニーは素敵だと思った。2010年3月11日、東日本大震災が起きた日。この本にはその日のパーク内でのお話が書かれている。 あの時...
ステファン・ツヴァイクの伝記の代表作品「マリー・アントワネット」(上・下巻)。大学時代に一度読んで以来、最近再びこの本を読んだ。以前感じられなかったことが40近くなったわたしが再度読み返すことで、またさらに深く新たな感動...
「禎子の千羽鶴」の読書感想文 私が初めてこの本を見たのは、本屋の戦争の本を集めたコーナーだった。長崎の原爆記念館は訪れた事はあったけど、広島の原爆ドームは訪れた事はなかった。本の表紙の少女の絵が、何故かすごく気になった。...