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読書感想文「毒になる親 一生苦しむ子供(スーザン・フォワード)」

毒親という言葉を最近よく聞くようになった。それによって、実は自分の親が毒親であったと初めて気づく人もいるのではないか、私もその一人だ。子供というのは、自分の育ってきた環境以外のことは経験していない。例え自分が親からひといあつかいを受け、精神的に虐待されていたとしても、それに気づく子供はほぼいないだろう。
 
何故なら子供にとって親は全てだからだ。親から否定的な言葉ばかりをかけられて育てば、自分が悪いのだろう、自分は本当にダメな人間なんだ、愛されるのは難しいんだと思い込んでしまう。自己肯定感が極端に低くなってしまうのだ。実際はそうではない。子供にそんな態度で接することしかできなかった親の問題なのである。
 
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しかし子供はそれに気づくことはらできない。その結果、親の顔色ばかり伺ったり、自己主張を我慢して内にいろいろな感情を抑え込んでしまう。そのことに気づくとしても、それは大人になってからだ。そして、自分の今までの生きづらさは、実は親との関係にあったのだと知って愕然とする。しかし、気づいたならまだいい方なのだ。この本は、そんな人たちへ向けた本である。
 
まず、母親との関係がどうであったか、これが重要である。やはり子供は、母親と一緒にいる時間が長いからである。母親から十分に愛情をもらっていないと、自信を持って外の世界へ出て行くことは難しい。幼いころ、母親や家族から虐待された、愛情を持って接してもらえなかったと感じている人は、まずそうして悲しんでいた幼い頃の自分を認めることだ。そして、今からそんな幼かった自分を癒してあげる必要がある。
 
そして、今もその親の存在に苦しんでいるなら、自分のためにも親と戦う必要がある。今までの思い、言えなかった怒りを全てぶつける必要があるのだ。そうして今までの思いを解放しないと前へは進めないだろう。それで分かってもらえないなら、親と距離を置く、それでもダメなら、親を切り捨てるくらいの覚悟も必要なのだ。この本を読んでそう感じた。
 
(30代女性)
 
 
 
 

毒になる親 一生苦しむ子供 (講談社+α文庫)
スーザン・フォワード
講談社
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