読書感想文「置かれた場所で咲きなさい(渡辺和子)」

突然の妊娠、そして結婚、出産を終えた私は寝不足と育児で精神的にも肉体的にも、ぼろぼろだった。仕事が大好きで殆ど仕事しかしていない毎日から、24時間、話の通じない赤ちゃんのお世話に変わった自分の生活スタイルにもついていけてなかった。そんな中でも我が子にたっぷりの愛情を注ぎ、もっともっと頑張らなくちゃと自分を励ますんだが、心はどうしても元気にならなかった。

 

赤ちゃんが寝てから、ネットで何か良い言葉はないか探した。昔から、落ち込んだりするとネットで「元気になる言葉」で検索してよい言葉を見つけて、自分を勇気づけていたからだ。夜中にネットで見つけた。「置かれた場所で咲きなさい」という本の紹介文。一瞬で「あーこれだ」と思った。自宅近くの県立図書館に訪ねると本があった。

 

母に頼み、借りてきてもらった。ページをめくるたびに、涙が増えていった。同時に、心の中のもやもやとした不安と哀しみの塊は小さくなっていった。「置かれた場所で、咲きなさい。時には咲けないときもあるでしょう。そのときは、いつか咲けるように、根を下に下にはやしなさい」この文は、暗闇にいた私に光りを与えてくれた。

 

こんなはずじゃなかった妊娠。こんなはずじゃなかった育児。こんなはずじゃなかった仕事。後悔ばかりしていた私は、もう自分の歩くべき道さえ見えなくなっていた。この本と出会えてから「こんなはずじゃなかった」は、もう辞めた。辞めたというより思わなくなった。今、私がいる場所がベストなんだ。

 

目の前の我が子と一緒にいれることが、幸せなんだ。その日を境に育児が楽しくなった。出産して初めて、楽しく育児日記を書けた。仕事をして輝いて見えて羨ましくて仕方なくて、自分が惨めに見えてずっと避けていた、友達に初めて電話した。出産してから、ずっとイライラを主人にぶつけてたけど、初めて謝った。

 

私は意味もなく、主人と我が子の前で泣きじゃくった。泣き止んだら何故かありがとうと感謝の気持ちでいっぱいになっていた。この本と出会えなければ、私はまだ暗闇の中にいたかもしれない。普段、自分の欲ばかり願っていた自分が変わった。

 

(30代女性)


 

 

 

私は、主人を7年前に癌で亡くした。それも癌と診断されて、たったの50日で天国に旅立ってしまった。お別れの言葉や感謝の気持ちを伝えることもなく逝ってしまったのだ。当時私は56歳。2人の娘が何とか大学を卒業し、これから、主人と2人の生活を楽しもうとしているさなかに。

 

亡くなった当初は、何も手に付けられず、仕事も休ませてもらい、家に引きこもっている状態が続いた。そんな時私を見るに見かねた長女が私の枕元に置いていってくれた本がこの小説だった。最初は、さりげなく見始めたのに、一気に読んでしまった。 まさに、私へのプレゼントだと思った。

 

自分の心のよりどころは、すぐ近くにあるんだ。と感じた。私は、もしかしたら、背伸びをし続けているのではないかとも思えた。自分の居場所は主人がいなくなった時からどこにもないと思い続けていたのがうそのよう。自分らしく、自然体でいれば、きっと心に風も吹く。

 

今みたいに、自分1人で何もする気力もないと諦めていたら、何も始まらないんだということに気づいた。仕方がないと諦めていたら、自分の心は死んでしまう。そうだ、少し気持ちの持ち方を変えてみよう。 そう思い始めてから、朝日が昇る頃にウォーキングを30分ほど初めて見た。幸いなことに家の近くに湖がある。

 

ランニングをしたり歩いている人もたくさんいた。朝、おはようと自然に声が出るようになった。ウォーキングを始めて10日くらいたったころから気持ちに変化が現れた。知らない人達だけれど朝挨拶をすることによって、よどんでいた気持ちが少しずつほぐれていった。ふとしたことで笑顔も出ることがあった。

 

なんとなく心が明るくなってきて、人生まだまだ捨てたものじゃないと思えるようになった。この本の著者が教えてくれたように、自分自身が笑顔で起きていれば、心にも風をが吹いて、周囲の人にも明るく接することができるようになるのではないか?そうんなふうに考えた私は、半年休んでいた仕事を辞め、今は週3日ほどコンビニで働き始めた。

 

自分が笑顔でいたら、きっと周りの人たちも明るく笑顔で入れるのではないかと、今では思っている。この本に本当に救われたように思う。どんな場所でも自分の花を咲かすことができると今は元気をもらっている。

 

(60代女性)

 

 

 

置かれた場所で咲きなさい
渡辺 和子
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