読書感想文「求めない(加島祥造)」

この本のタイトルにハッと目が行った。本屋で思わず立ち読みし即購入した。「求めない」ってどういうこと? 求めないことは、難しい。人はどうしても求めてしまう生き物だから、著者はなるべく求めない生活を実行すべく自給自足をしている。求めないと簡素になる、自由になる、私もそうなりたかった。

 

当時の私は物に縛られていた。買い物しては質屋に流すなどしていつも物が頭を離れなかった。そうして、それとは別に私は友人を求めていた。疎遠になって何年も会っていない友人が多かった。女友達同士ランチをしている風景を見ると羨ましかった。同じことがしたかった。

 

 

 

だが周辺の友人から誘いはない、誘う勇気もないのである。この本にある求めないことは、そんなせちがない自分の願望を吹き飛ばしてくれたのだ。無理することはないのだ。あるがまま以上にそぎ落とすことも実践してみると必要なのだと分かったのである。本当に要るものだけ揃えて、人からの愛情も必要最低限注がれていれば良いのだから。

 

沢山の交友関係に恵まれた人が全員幸せとは限らない。人間関係が増えればそれだけストレスも生じることがあるからだ。求めないで済むならば済む範囲で、自分は幸せ感を感じて生きていきたいと強く思ったのだ。生活において、まず、「求めない、求めない」と唱えていた。そのうちその口癖も少なくなってくる。そうするとこの本をまた開く。時には、物にあふれてごっちゃごちゃの部屋の中、断捨離を断行するのだ。

 

本の中のメッセージを思い浮かべればどんどん捨てていける。そうしてシンプルな生活をしようと自分の気持ちはどんどん進む。他人と比べなくなる。それでもひとたび喧噪のなかへ行くと人はつくづく欲求が多いんだなぁと実感するのである。買い物をする若者達。また、LINEに必死でレスポンスに頑張る人達、仕事で顧客と飲まなければならないとなると、人との繋がりにも必死のサラリーマンの人達。

 

仕事上で顧客と切れてしまったら大変だろう、会社にも迷惑がかかる。だが私生活においてはどうだ。どれだけ多くの友人がいるか確認したくてスマホが手放せない。スマホに振り回されている世情である。しかし自分は携帯のままだがそれでいいと思っている。

 

この本が教えてくれたことは本当に大切なものは本当に大切な友人が少しいればそれで幸せなのだということ、親友がいればその親友を家族同様、一生大切にしていく価値があることなのだと、気付かせてくれたのである。

 

(40代女性)

 

 

 

 

『求めない』 加島祥造

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