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読書感想文「うまくいっている人の考え方(ジェリー・ミンチントン)」

読書感想文「うまくいっている人の考え方(ジェリー・ミンチントン)」

「うまくいっている人の考え方」の読書感想文①

私はこの数多くを語らない、空白の多い本に流れる空気がとても爽快で、若々しく活力に満ちていると感じた。この本と向き合ってまだ2か月も経っていない。けれども花を生けるように日々水を手向けてやると、この本に生けられた言葉たちはどんどん元気になっていく。
 
この本に書かれている全ての言葉は、「尊敬」に満ちている。それは読者一人に語り掛けているようで、実はこの世に存在する全ての事象に対しての、ただそこにあるという「存在」することへの尊敬なのだ。
 
私たちが感じるこの世界は、私たちそれぞれの感覚によって感じ方が違うのだから、本当は誰も同じ世界を共有することは出来ないのかもしれない。だがそれはつまり、誰もがそれぞれ「自分だけの世界」を持っていることを示している。せっかく「自分だけの世界」を感じることが出来るのだから、その世界をもっと美しく、優しい世界にしてもいいんじゃないか。
 
この本は、そんな「自己愛」と「世界への愛」とをリンクさせる役目をはたしているように感じた。もう語ることはないのだが敢えて言葉を重ねるなら、私はこの本を愛している。何故ならこの本は多くのやわらかな言葉を私に囁き、私のことを愛してくれているからだ。その言葉一つ一つには取り立てて特別なことなど書いていないし、誰もが今までに言われたことのある言葉だろう。
 
けれどもこの本は思いやりに満ちた性格をしている。心のどこかで言われたかった言葉を取り揃え、優しく自立を促すように読者の心になびかせる。もちろんこの言葉たちが心に変化を与えられないこともある。しかし確実に、そっと心に置いておけば言葉たちは自然にその愛を芽生えさせていき綺麗な花を咲かせる。
 
この言葉たちは、自力で成長する力はそこまで強くない。愛をもって言葉に臨み、勇気をもって励まさねば育たないのだ。だが与えたはずの愛が、いつの間にか与えられていることに気付く。そう、自らが認知する世界とはそのようにして生まれ変わっていくのだ。この言葉たちは私の世界をより良くしようとする私の部下にして、世界の調整役なのだ。
 
私は「彼」を「本」として考えているのか怪しいものだ。彼は私の心の中に住み、私の世界を一緒に創りあげているのだから。私の一部と言ってもいい。彼に出会ってからは、私の世界の晴れの日が少し増えた。手をとりあって助け合うパートナーがいるというのは心強いものだ。
 
彼は多くのことを表してくれた。「私の世界」を大切にするということは私を大切にすることと同義であること、つまり私とは私の世界であるということ。世界を大切にするために私の健康を守るべきであるということ。この世界には私の恐るべき敵などいないということ。
 
人はみな、勇敢になれる。何故なら誰もが全ての結果を許容することが出来るからだ。彼が生み出した言葉たちはたった52に満たないが、それらが私の心の中で芽を出し大変絢爛なことになっている。今後も彼の活躍に期待している。
 
(20代男性)

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