「戦後史の正体」の読書感想文
今迄日本人として生きてきて、世の中何かしら理屈に合わない事が多々あり、可笑しいと思いながら何も考えず歳だけを重ねた。この「戦後史の正体」を初めて読んだとき、今まで胸につかえていた何かがすっとんと下りたようで日本の仕組みをこの本は教えてくれた。
私は余り政治には疎い方で、この様な本を読む事に成るとは考えもしなかった。著者の孫崎享をネットで知って、彼の言論を注意深く読み、なるほどと思うことがあったのでこの本を読む事につながった。
孫崎享は元外務省官僚で国際情報局長をされた方でもあり、色々な資料から真実に近いものを本にしていると私は思っている。戦後どのような道を日本がたどってきたのか。歴史を紐解きながら書いているこの本は本当にわかりやすい。高校生でも読める本という事で依頼を受けたらしいが、言葉も解りやすく1つ1つ今までの歴史の中で私には何か腑に落ちなかった事柄もなるほどと思える事が書かれていて、読むのにそう時間をかけずに読めた。
私はどちらかと言うと歳と共に目の方が弱くなってきているので、細かい文字を読む読書は今まで苦手としてきた。でもやっぱり自分で納得できる本は本当に読みやすいのでこの本を読んでいて細かい文字も気にならなかった。今、日本で起こっている政治が何かしら国民との相違が出てきているが、この事もこの本は教えてくれている様に私には思える。
戦後、国民が吉田茂は日本の為にアメリカと戦っていたと思っていた人たちが多く居たようではあるが、それが全く正反対でアメリカの意向を国民に敷いていた人の様だ。日本は今でもそうだがアメリカには逆らえない、逆らうことをしない人種になってしまっている風景が今の日本を作り出している様に私には思えた。
世の中の矛盾を率直に表しているので、日本国民が本当はこうしたいのにそれとは真逆の事を強いられる事に多くの国民が何かしらおかしいと思いつつ日々を過ごしている事に、ハっと気づかされる。全ての日本人がこの本を読んだとしたら、きっと日本は変わると思う。
私の様なあまり政治に興味を持たなかった人間でもこの本と出合う事によって、政治とは自分達の1つ1つの生活につながっていて無関係ではないことを知った。政治をチェックすることで私たちの生活も改善され、政局も何故起こさないといけないのか、それは私たちの生活を守るために結局はつながっているという事を知る事ができた。
今までマスコミから流される情報で私たちは考えていたが、それはある一定の操作によって誘導されているのではないかということもこの本は教えてくれている。
1つ1つの出来事を自分の頭で考え、行動できる様になることを、この本から教わった気がする。多くの若い人たちがこの本を読んで、自分の頭で考え、日本の未来を考えていけば、きっと日本は素晴らしい国になることができると思う。
(60代女性)
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