読書感想文「マスカレード・ホテル(東野圭吾)」
「マスカレード・ホテル」の読書感想文① 仕事が行き詰まって、しかも風邪を引いてしまった最悪の時期に『マスカレード・ホテル』を読んだ。普段から仕事柄、小説はたくさん読んでいるが、主にいわゆる純文学や外国翻訳物だ。 気分転換...
「マスカレード・ホテル」の読書感想文① 仕事が行き詰まって、しかも風邪を引いてしまった最悪の時期に『マスカレード・ホテル』を読んだ。普段から仕事柄、小説はたくさん読んでいるが、主にいわゆる純文学や外国翻訳物だ。 気分転換...
「君の膵臓をたべたい」の読書感想文① 「君の膵臓をたべたい」一発目のインパクトにやられた。なんの本なんだろう。カニバリズム的な類なのか。それにしては桜色の淡い色調の表紙につかず離れずの高校生の男女がふんわりと描かれている...
「命の器」の読書感想文 まずタイトルの「命の器」に惹かれ気がつくと手にとっていた。私が18か19歳の大学受験で恐ろしいぐらいの孤独の中にいた時期だ。友達もいない、家族も信用できないと人と話をして笑う事をすっかり忘れていた...
「片想い」の読書感想文① この本に出会い、私は男女は何を基準に分けられているのだろうかと考えさせられた。この本では性同一性障害を持つ人の様々な苦悩や葛藤が描かれている。カミングアウトができた人はある程度の壁を乗り越えてい...
これは、20世紀のフランスを代表する三大作家の一人アンドレ・ジッドの作品だ。戒律の厳しいプロテスタントの牧師父子と盲目の少女との三角関係の思いが、牧師の一人称の形で描かれている。養女として育てている少女が美しく成長してい...
「火車」の読書感想文① お金というものは、これほどまでに人の人生を狂わせてしまうものなのか、と、心にずっしりきた本だ。婚約者との結婚を前に、1人の女が姿を消した。婚約者だった若者が、彼女の行方を探し出し、事情を聞いて欲し...
この本を知ったのは高校生の頃である。本の帯に自分と同世代の著者だということを知り、興味本位で読み進めた。中学生の淡く切ない恋愛模様が、初々しく瑞々しい文体で書かれており、内容がすんなり入り、とても読みやすかった。とても素...
毒親という言葉を最近よく聞くようになった。それによって、実は自分の親が毒親であったと初めて気づく人もいるのではないか、私もその一人だ。子供というのは、自分の育ってきた環境以外のことは経験していない。例え自分が親からひとい...
「ナモナキラクエン」の読書感想文 この作品には、最初から驚かされてばかりで、私のイメージする『楽園』とは全く違う事に気付き、わくわくしながら読んだ。小路幸也の作品には、『東京バンドワゴン』のように、大家族や信頼できる仲間...
「失われた時を求めて」の読書感想文 世界中の多くの小説家に影響を与えた作品だ。プルースト本人は小説とされるのが不服だったと言われている。私はこの本を読んで、暫く他の文芸作品が全く読めなくなるほどの衝撃を受けた。30年近く...
「三匹のおっさん ふたたび」の読書感想文① 前作を読んで気に入り、続編である今作も期待しながら読み始めた。前作同様、魅力的な登場人物の活躍に加え、主人公のおっさん達三人の周辺の人びとを丁寧に描く事で、おっさん達とその周り...
「跳びはねる思考 会話のできない自閉症の僕が考えていること」の読書感想文 自閉症や障害にえらい人々のマニュアルは今まで嫌という程溢れていたと思うが、どれだけ研究の上に悩む本人に寄り添う術を提示されても、この本にかなうもの...
「介護民俗学へようこそ 「すまいるほーむ」の物語」の読書感想文 認知症を患っている人であっても、子ども時代があり、はつらつと子育てや仕事をしていた時代があったのだという、当たり前なのだが大切なことに気づかされた。そして、...
「ナミヤ雑貨店の奇蹟」の読書感想文① 自分の行動が思わぬところで人に影響を与えているかもしれない。この本を読み終えた時の、最初の感想だ。この作品の舞台は、廃業した、今は誰も住んでいない雑貨店である。そこに忍び込んだ3人の...
私はたまに、何かがうまくいかなくなると、何もかも全て嫌になってしまい、全てを投げ出してどこかへ逃げてしまいたくなる。この作品はそんな気持ちによく似ている。 作家の主人公と、二つ年上の女性「K」。二人は幼い頃から家族同然で...
「ロスジェネの逆襲」の読書感想文① 半沢直樹シリーズ「ロスジェネの逆襲」はドラマの続きが気になって読むことにした。寝ようにも続きが気になってなかなか眠れず、夜更かしして読むことに。ドラマでのイメージがあるので、読んでいて...