読書感想文「なかなか暮れない夏の夕暮れ(江國香織)」
「なかなか暮れない夏の夕暮れ」の読書感想文 満ち足りて豊かな気持ちになった。それは、様々な登場人物達の人生の一部を一度に楽しめたせいかもしれないし、主人公がとてつもないお金持ちだったせいかもしれない。「金持ち喧嘩せず」と...
「なかなか暮れない夏の夕暮れ」の読書感想文 満ち足りて豊かな気持ちになった。それは、様々な登場人物達の人生の一部を一度に楽しめたせいかもしれないし、主人公がとてつもないお金持ちだったせいかもしれない。「金持ち喧嘩せず」と...
「がらくた」の読書感想文 読み終わった直後に思ったのが、この本タイトルなんだったっけ?だった。“がらくた”ということは分かっていたのだけれど読み終わった後に内容とタイトルがうまく結びつかなかったのだ。作中に頻繁にがらくた...
「泳ぐのに、安全でも適切でもありません」の読書感想文 私たちの人生は、生きていくのに安全でもなければ、適切でもない。それでも、もちろん生きていく。それぞれ、オリジナルなやり方で。そんな単純で当たり前なことを、思い出させて...
「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」の読書感想文 弟、たくとは始め何か問題がある子供のように描かれている。たくみは、家族以外の人を認識していない、いくみの事でさえ、あんなに可愛がってくれているのに「一緒なら外に出れる人」くら...
「ホリー・ガーデン」の読書感想文 女性同士で、高校の頃までの親友が30歳近くになってもまだ付き合いを継続させている、というのは案外稀なことなのではないかと思う。結婚して家庭を持ち、出産を経ると、育児などが忙しくなってどう...
「ウエハースの椅子」の読書感想文 生きていくことは、孤独とどのように折り合いを付けていくかではないかと思うことがある。人と触れ合ったり、近くなったりする喜びを感じた後で知る、何とも言えない違和感。砂のような小さな異物が徐...
「神様のボート」の読書感想文 神様のボートは、信じ切る人が救われた物語である。主人公・葉子が信じたものは、“いるかいないかもわからないかつての恋人”。「骨ごと溶けるような恋」をした相手に突然別れを告げられ、「かならず戻っ...
「つめたいよるに」の読書感想文 「デューク」が死んだとき、私の愛犬も死んでしまったのかと思った。このつめたいよるにという本は、21の短編からなる小説だ。その幕開けとなる物語が「デューク」という、愛犬を亡くした女性の物語だ...
「きらきらひかる」の読書感想文① 読み始めると、なんとなく気だるい雰囲気がした。アル中の妻にホモの夫、脛に傷持つ者同士である。お互いに恋人がいる。なぜ結婚したのだろう?読み始めてすぐに興味を持った。生きるため?それぞれの...
「冷静と情熱のあいだ―Rosso」の読書感想文 この作品を知ったきっかけは、ダ・ヴィンチという小説雑誌だった。二人の作家の合作というキャッチコピーに惹かれ、本屋にいった。最初ハードカバーで発売されている二冊の表紙を見たと...
「思いわずらうことなく愉しく生きよ」の読書感想文① 私はこの本を何回も読み返した。学生の時に出会って通学の時間に読み、社会に出てからは休みの日に読み、つい最近結婚してからまた読んだ。そして感じたことは、自分の置かれている...
「なつのひかり」の読書感想文 それは私の居場所であり、自分自身であった。産まれてからいままで言葉にしてどう表現すればいいのか分からずにいた感情たちがまるで、いのちを持った生き物のように感じたのだ。この本に出会った19歳の...