読書感想文「空飛ぶタイヤ(池井戸潤)」
「空飛ぶタイヤ」の読書感想文① 父親の跡を継ぎ、運送会社を経営する赤松徳郎が、ある日、自社のトレーラーのタイヤが脱落し近くを歩いていた母子に激突し、死傷する事故を起こしたことを知るところから始まる物語である。 タイヤがは...
「空飛ぶタイヤ」の読書感想文① 父親の跡を継ぎ、運送会社を経営する赤松徳郎が、ある日、自社のトレーラーのタイヤが脱落し近くを歩いていた母子に激突し、死傷する事故を起こしたことを知るところから始まる物語である。 タイヤがは...
「その日のまえに」の読書感想文① この本との出会いは女優の桐谷美玲がおすすめしていたから読んでみたかった、というただ単純なものだった。「その日」と言われて思い浮かぶのはなんだろうか。友人や恋人と過ごす日、家族や大切な人の...
「フェイバリット・ワン」の読書感想文 私は上昇志向の強い人間は嫌いだ。自分のなりたいものになるためになり振り構わない人間が嫌いだ。だが、夏帆は好きだと思った。今まで毛嫌いしてきたこの類の人達も、もしかしたら好きになれるか...
「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」の読書感想文① 子供を持つ多くの親達が、この本を手に取る理由はただ一つ、「この本を読んで真似すれば、わが子も慶應大学、いや東京大学も夢じゃないかもしれ...
「にじいろガーデン」の読書感想文 世界にはいろんな形の愛がある。ありふれた言い回しだが、この本を読むとそう感じた。登場人物は主に4人である。一人は、一人息子をもつ泉。泉の息子の草介。そして、泉のパートナーとなる千代子、そ...
「その時までサヨナラ」の読書感想文 仕事人間の男に子育てができるのか、と言うよくありがちな父と息子が心通わせていく物語。逆に言うとオチが分かっている物語。しかし分かっているのに泣けてしまう。はじめてこの作品を読んだのは独...
「サーカスナイト」の読書感想文 物語は、みちるという娘を持つ女性さやかの話である。さやかは、旦那を亡くし、その後二世帯住宅で義母と義父、そして娘と暮らしている。お互いに、義理の関係でありつつも自立していて自由ながらも、ど...
「西部戦線異状なし」の読書感想文① 何ということだろう。生き延びて帰った懐かしい我が家より、戦場の方が心が休まるとは。戦場では過去、何千万人という兵士が、故郷に帰りたいと思いつつ異国で骸と化したのに、彼らが死の間際まで欲...
「おちくぼ姫」の読書感想文 「おちくぼ姫」は、日本のシンデレラストーリーだ。西洋のシンデレラと似ているけど、ちょっと違う。とても個性が強い。それは、作者である田辺聖子氏のおちくぼ姫への思い入れの強さでもある。人柄が穏やか...
「赤毛のアン」の読書感想文① 「赤毛のアン」は、孤児院育ちの赤毛でそばかすのある女の子、アン・シャーリーの成長物語である。物語はアンがマリラ・クスバート、マシュウ・クスバートの兄妹の家庭、グリーン・ゲイブルスに間違われて...
「沸騰都市」の読書感想文 この「沸騰都市」という本はNHKスペシャルを本に書き下ろしたものである。このNHKスペシャルの大きなテーマは「沸騰都市」のタイトルの通り、国家ではなく、エネルギーでまさに沸騰しているかのような「...
「クローバー・レイン」の読書感想文 本屋さんで物色していたら、ある1冊の本の表紙が目に留まった。それが「クローバー・レイン」だった。ポプラ社の表紙のデザインは、編集者であることがわかる物になっている。タイトルロゴにまで丁...
「火の粉」の読書感想文 偽善者と一言で片づけられない異常な犯人武内を通して、じわじわと恐怖が近寄ってくる。犯人と呼ばれる人の影には、到底考えられない歪んだ時間が存在すると考えられるが、その歪みを持ってターゲットにされてし...
「贖罪」の読書感想文① この物語は非現実的なところはあるが、その漂う不気味さは何かが起こりそうなイメージを読者に抱かせてくれる。物語は、片田舎に都会から上流階級の人たちが引っ越しをしてきて事件が起きるというものである。事...
「3時のアッコちゃん」の読書感想文① この本は「ランチのアッコちゃん」の続編である。主に前作同様に20代30代の女性を主人公にした短編が入った作品だ。やはりいいのは、悩める女性を支えるアッコさんこと黒川敦子が魅力的だ。仕...
「美丘」の読書感想文① 美しい丘と書いて、ミオカ。美丘というタイトルを見ただけではこの本がどんなストーリーなのか、まったく想像できなかった。一体どんな内容なのだろう。どんな人物が出てくるのだろう。そんな期待に胸を膨らませ...
「手袋を買いに」の読書感想文 私はこの作品を読むと多くの人はどんな感想を持つのかとても興味がある。それは、この作品を一度読んでみると母の温かい母性と雪国の素敵な情景が印象的に感じるが、母ぎつねの想いはよくわからないからだ...
「ちょっと今から仕事やめてくる」の読書感想文① 仕事の帰りに、ふと目にとまった1冊の本があった。興味深いタイトルに目を惹かれ手に取ってみると、主人公がいわゆるブラック企業にこき使われ神経衰弱に陥り堪え兼ねて線路に飛び込み...
「有頂天家族 二代目の帰朝」の読書感想文 京都に暮らす狸・天狗・人間の物語。いろいろと面倒は起こるけれど、それなりに共存している三者である。「おもしろきことは良きことなり!」がモットーの狸、矢三郎を主人公に物語は進んでい...
「一九八四年」の読書感想文① 「一九八四年」は、「ディストピア」という言葉を知ったきっかけの本だ。人間が一つのパーツとして扱われ、自由にものを言うことも、いや考えることも許されないディストピア。不自由な事が多い世界の物語...