読書感想文「一瞬の風になれ(佐藤多佳子)」
「一瞬の風になれ」の読書感想文 タイトル通り、爽やかな風が吹き抜けるような青春小説。序盤は少し読みづらいと感じたが、読み進めていくにつれて、高校生アスリート達のひたむきさや繊細な心の動きに引き込まれていった。主人公の新二...
「一瞬の風になれ」の読書感想文 タイトル通り、爽やかな風が吹き抜けるような青春小説。序盤は少し読みづらいと感じたが、読み進めていくにつれて、高校生アスリート達のひたむきさや繊細な心の動きに引き込まれていった。主人公の新二...
「老後の資金がありません」の読書感想文 誰にでも考えられる身近な「お金」がテーマの小説で、夫と子供2人と暮らす、いわゆる普通のごく一般的な家庭のはずだったのに、気づいたら老後の資金がなくなってしまうというストーリー。それ...
「段ボールハウスガール」の読書感想文 主人公は杏という女性である。2年間の生活費200万円を爪に火を灯すようにして貯め、会社を辞めた矢先に泥棒に根こそぎ盗まれてしまう。そこから杏の浮浪生活が始まる。普通ならお金を盗まれた...
「ちょっと今から人生かえてくる」の読書感想文 今自分が置かれている状況や、踏み出そうとしている未来と重なって、心に揺さぶりをかけてくるような話だった。ここに描かれている人たちはみな、ヤマモトに影響されてなにか一歩を踏み出...
「夏の騎士」の読書感想文 ベストセラーを連発するも、その発言が数々の話題となる奇才、百田尚樹が、最高傑作とし、これをもって小説家を引退するとまで言った作品である。主人公は、現在43歳の中年男。物語は31年前、主人公が小学...
「指の骨」の読書感想文 太平洋戦争中、南方の架空の島の野戦病院に収容された一等兵の主人公と戦友たちの様子を戦争体験のない作者が資料を元に書いたものだ。想像で書いたとは思えないほどのリアリティに圧倒され、引き込まれて一気に...
「蜜柑」の読書感想文 汽車の外、3人の子供が叫ぶ暮色の空に、窓から飛び出した蜜柑の色が輝く。それはまるで太陽のようであった。霜焼けした手に三等切符を握り締めた少女はしっかりと風呂敷を抱えて座っていた。 これは芥川龍之介の...
「長い長い殺人」の読書感想文 長い長い殺人を読んでまず最初に興味を惹かれたのは、登場人物たちの財布が語り部となっていることである。10人の主要登場人物の財布は、自分の主人に起きている出来事を部分的に把握している。部分的に...
「家族ゲーム」の読書感想文 本間洋平著「家族ゲーム」を読んだ。この小説は映画化、ドラマ化もされているが、私がこの話を最初に知ったのは1983年に放送された長淵剛主演のドラマである。型破りな家庭教師が、どうしようもない中学...
「田村はまだか」の読書感想文 「選書サービス」というのに興味を持ち、ネットで検索した時に出てきたひとつが、この本だ。小学校のクラス会の三次会のバーに一人遅れてくる、田村、という男の子を、同級生たちが昔を振り返りながら、た...
「恐怖箱 青森乃怪」の読書感想文 もともと怪談に興味があった私は動画などで済ませていたのだが、ある時怪談ライブにいった打ち上げの際、そこで知り合った方から小説を薦められた。しかし飽き性かつ途中でやめられない性格の私にはと...
「果つる底なき」の読書感想文 本格ミステリー作品で謎がどう解けて行くのか気になり、どんどんと読み進められる作品であった。親友がアレルギー性ショックで死んだ事から始まり、そこに絡み合う人々の思いが、どことなく終始重たい雰囲...
「夜の庭師」の読書感想文 きれいだけれど少し暗めの装丁にひかれて読み始めた。主人公である少女とその弟を中心に話が進んでいくのだけれど、最初は本のタイトルである「庭師」が出てこなかったので、どんな内容の話になるのか想像がつ...
「Tengu」の読書感想文 柴田哲孝によるUMA(未確認生物)をテーマにした小説である。彼のUMAを題材にしたものは1991年に「KAPPA」が発表されており、本作はそれに続くもので、第9回大藪春彦賞を受賞している。また...
「父からの手紙」の読書感想文 父親がいない麻美子と刑期を終えて出所したばかりの圭一。二人の話が交互に繰り返されて行きます。この話はどこで交わるのか・どう繋がっているのか・どういう関係なのかなどが、気になって気になって、ど...
「七つの会議」の読書感想文 この7つの会議を読んでみて小説は短編集といった形になっており最終的にそれぞれの短編集の中での話が最後に繋がっていくという内容である。 今回の小説では中堅企業である会社を舞台として登場人物である...
「そして、バトンは渡された」の読書感想文 この本を読み終えて強く感じたことは、家族とは、親子とは、血縁とは、はもちろんだがとにかく登場人物の素敵な大人たちだ。年齢を重ねているだけではなく、子供へ明るく深く愛情を注げるステ...
「黄泉がえり」の読書感想文 この小説は熊本市を中心に昔死んだ者が生き返ったことから始まる。生き返った者は生前の姿で親族又は知り合いの前に現れる。死んだ者が生き返るということで前代未聞の大騒ぎが行政や会社等の社会で起きるが...
「芋虫」の読書感想文 この作品を読むきっかけとなったのは、2010年公開の「キャタピラー」を見る機会がこのGW期間中にあったので、映画を見る前に読んでしまおうと思い、本作が短編小説のためすぐに手に取りやすく、読み進めたの...
「私の頭の中の消しゴム」の読書感想文 最初は、コンビニで男女が出会う所からスタートするのですが、女性はまだ若いOLのようだったのに、若年性アルツハイマーの病気になってしまうので、とても可愛そうな女性だと思います。見知らぬ...