読書感想文「八日目の蝉(角田光代)」
「八日目の蝉」の読書感想文① 身も蓋もない言い方をしてしまうと、主人公はこんな男のどこが良かったんだろうと思ってしまうような相手の男(不倫相手)だった。しかしこの物語の主人公は希和子を始めとする「女」達であり、彼女達の中...
「八日目の蝉」の読書感想文① 身も蓋もない言い方をしてしまうと、主人公はこんな男のどこが良かったんだろうと思ってしまうような相手の男(不倫相手)だった。しかしこの物語の主人公は希和子を始めとする「女」達であり、彼女達の中...
「かわいそうだね?」の読書感想文 他人から「かわいそう」と言われたくなくて、自分のことを話すのを怖れることがある。例えば母親がいないこと、貧乏なこと。そんなことを知ると「かわいそうに」と反射的に言ってくる人がいる。その言...
「世界から猫が消えたなら」の読書感想文① この作品は主人公は自分が生きるために悪魔と交換条件に世界からいろいろなものを消していく選択をしていく話だ。最近、映画化されてさらに話題になっている。世界から携帯電話がなくなったら...
私は30歳を目前にした女性である。従って、やはり直面する問題といえば、「子供を産むか産まなか?」であった。 かねてより、女性の生き方を指南してきた作者、蝶々。これまでは、恋愛を楽しくするには?モテるには?な...
めぐりあい。それは、人生の中で繰り返される出来事のひとつだ。めぐり合う人、モノ、出来事、それは私達の生涯を様々に彩る。この本はまさに、めぐりあいの話しなのだ。 主人公の富治の一生に出会う様々な人や出来事を見...
小学低学年の頃読んだ記憶があるが時期は定かではない。何歳だったのか、どうしてどうやってこの本を手にしたのかも遠い記憶の彼方ではっきりとは覚えていない。実際のところ内容もほとんど覚えていないのが原状である。 ...
「1973年のピンボール」の読書感想文 「人は時間の流れに逆らえないこと」、「ずっと同じ場所には留まれないこと」、「何かを得るには、それまでに持っていた何かを手放さなくてはならないこと」。そういった、ある種の喪失と再構築...
「黒い雨」の読書感想文 この本の最初のページに、黒い雨とは原子爆弾投下後に降る原子爆弾炸裂時の泥やほこりすすなどを含んだ重油のような雨で、放射性降下物の1つであるという説明がある。この説明だけでも怖いという思いをした。戦...
大人になっても、ずっと心に残っている本というのがある。この本は、図書館で何度も借りて読んだ。表紙や、中表紙、挿絵もとても素敵で、わくわくした。 ある日、どうしても自分のものにしたくなり、当時、お小遣いという...
ライトノベルや、エッセイを得意とする筆者の作品である。もともと「オヤジどもよ!」や「ショッピングの女王」シリーズの軽めで自虐も込められたものを読んでいたため、事件録であるこの作品には少々驚いた。 活字中毒で...
中学生のころ、我が家では朝食時にラジオをかけて食事をする習慣があった。珍しく両親ともが休みで、わたしも習い事のなかった土曜日の朝、なにかのラジオ番組でこの本の書評が読み上げられていた。 おそらく、訳者あとが...
「DIVE!!」の読書感想文 高所恐怖症。私もおそらくその部類の人間に入る。ましてカナヅチな私がプールに飛び込めと言われたら…。 いちばんのお気に入りの小説、DIVE!!は、飛び込み競技に青春を懸ける少年達の物語だ。ダイ...
「阪急電車」の読書感想文① 普段使用している電車という場所は、公の場であるにも関わらず何故か不思議なことにプライベートな空間。だから電車に乗るときは、私はいつも携帯電話か読書をしている。もちろん、乗り合わせている他者には...
「グラウンドの空」の読書感想文 本を閉じて、幼稚園から、中学時代まで友達だったあの子を思い出した。 幼稚園の時には、泣き虫の私を助けてくれて。小学校では、私といえば彼女。とにかく仲が良くて。中学になって、学校に行けなくな...
この本は2人の娘が4歳と2歳だった頃、3人目を妊娠中だった私が育児に行き詰まり手にした書籍だ。 自分の感情をどのように子供に伝えたら良いのか、どのように接すればその子にとってより良い方向に向かうのかを知りた...
「グロテスク」の読書感想文① やはり桐野作品。容赦なく抉りに抉って、という展開に 読み終わって一言で言って 疲れました。「わたし」、和恵、ミツル、ユリコそしてチャンとそれぞれに語られるが、互いに整合性のない箇所が多々出て...
「氷菓」の読書感想文 高校生がいろいろな問題を解決していく青春ミステリーはとても面白かった。キャラクターの特徴や人間性がうまく書かれていて読んでいくにつれてとてもワクワクした。主人公のほうたろうは何事にも積極的には関わら...
日本で、はじめてマラソンで金メダルをとった選手、高橋尚子。愛称、キュウちゃん。彼女が、オリンピックで金メダリストになった時は日本に衝撃がはしった。その彼女の考え方は、成功した人間だからこそ言える説得力を感じた。 &nbs...
「悪人」の読書感想文① 読んだ後 暫く呆然としてしまった。祐一と光代の世界に浸りきってなかなか抜け出せなかった。著者の作品は日の当たる道を歩めない、もしくはいやおうなくアウトサイダーの道を歩まざるを得ない人間を描くものが...
「退出ゲーム」の読書感想文 「正解だよ、お姉ちゃん」初野晴先生のハルチカシリーズ第1巻、「退出ゲーム」の中に収録されている「クロスキューブ」の中で印象に残ったセリフである。固定観念や常識に捕らわれず、問題に対する解答を導...
「また、同じ夢を見ていた」の読書感想文① これまでの自分の人生は間違っていなかった。この本を読んで私が得た確信である。この本には幸せを求めた人たちは後悔を抱えていたが一人の老婆だけは後悔や反省を口にせず私の人生は本当に幸...