読書感想文「落日(湊かなえ)」
「落日」の読書感想文 湊かなえにハマっている私は、遅ればせながらようやく今月「落日」を読み終えた。読み終えた時のドロッとした感情が好きという、いささか悪趣味な私は、最高傑作と呼ばれる「落日」を読んで物足りなさを感じつつ人...
「落日」の読書感想文 湊かなえにハマっている私は、遅ればせながらようやく今月「落日」を読み終えた。読み終えた時のドロッとした感情が好きという、いささか悪趣味な私は、最高傑作と呼ばれる「落日」を読んで物足りなさを感じつつ人...
「ある補佐役の生涯 豊臣秀長」の読書感想文 戦国時代の三英傑、元より、歴史に興味をもち、日本の歴史が好きで、国内の神社仏閣や史跡に関する様な処へへは良く出かけますし、歴史の雑誌、そして歴史小説が大好きで司馬遼や藤沢周平、...
「光二郎分解日記 西郷さんの犬」の読書感想文 ミステリーやサスペンスを読むのが好きなのですが、やはり残酷な表現や過激な表現、ストーリーが多いので、疲れてしまうときがあります。そんなときに大山敦子さんの作品を見ると、ミステ...
「アイゼンホーンゼノス WARHAMMER 40000」の読書感想文 これは、海外のボードゲームの世界を小説化したもので、かなり入手が難しい小説ですがSF小説として見た場合、かなり異質だなというのが私個人の感想です。たと...
「スピリチュアルズ 「わたし」の謎」の読書感想文 『スピリチュアルズ わたしの謎』は、人類が長い間抱えてきた「わたしは何者か」という謎に挑むことを著者の課題としている本です。本書は、新しい心理学スピリチュアル理論を通じて...
「野生の風 WILD WIND」の読書感想文 かなり古い村上由佳の小説です。当初からこの小説は話題になっていて、いつかよんでみたいなと思っていました。しかし、なかなか読む機会がなかったのです。それはなぜかというといかに理...
「昨日がなければ明日もない」の読書感想文 この本は、「誰かsomebody」から続く杉村三郎シリーズの第5作目である。前作から私立探偵として活動を始めた杉村三郎の元に舞い込む依頼を、短編三作という形で収録している。全編を...
「影に対して」の読書感想文 遠藤周作の没後しばらくして見つかった原稿の書籍化と聞いてずっと読みたいと思っていた作品である。影というのは、自身の生い立ち、家族への暗い思いの隠喩であり、どこか私小説を読んでいるような感激があ...
「名探偵の掟」の読書感想文 名探偵の掟は、単なる探偵ものの小説ではなく、劇中の探偵とはこうあるべき、刑事とはこうあるべき、犯人とはこうあるべきをパロディチックに書いた作品である。名探偵の「天下一」は自身が名探偵という小説...
「ニムロッド」の読書感想文 ニムロッドはPeople In The Boxというバンドにある曲ニムロッドという曲名を元に上田さんが書かれたというので読みたいと思っていた小説だ。仮想通貨を小説に落とし込んでいるので仮想通貨...
「シートン動物記「オオカミ王ロボ」」の読書感想文 私は最近、シートン動物記『オオカミ王 ロボ』を拝読した。 本作品は、野生のオオカミであるロボの壮大な生涯を描いている。私は読み進めるうちに、私はそのロボの存在感と威厳に引...
「夜が明ける」の読書感想文 読み終えて感じたのは絶望に近い自分の「無力さ」だ。この物語の作中人物は、皆何かを守るために自分に鎧をつけているものの柔軟にこの世の中を泳いでいこうとしているというのに私はそういう者達の思いも知...
「お気に入りの孤独」の読書感想文 「お気に入りの孤独」は、夫婦という男女の関係性に満ち足りていない女性の気持ちにしっくり来る小説だ。主人公は風里(ふうり)。仕事で出会った涼(りょう)と結婚した。涼は資産家の息子だが、風里...
「最後のひと葉」の読書感想文 人の優しさというものは、表面からはわからない。この本を読み終えた後、そんな言葉が自然と胸に浮かんできた。古いアパルトマンに住む、貧しくとも夢を諦めない芸術家達。彼らの生活は決して楽ではないが...
「レゾンデートルの誓い」の読書感想文 「レゾンデートルの誓い」は前作「レゾンデートル祈り」の続編である。物語は安楽死が認められている世界だ。安楽死には2つの種類があり、難病や年齢など身体的な状態が悪い人が取得できるRES...
「死刑にいたる病」の読書感想文 連続殺人鬼の榛村大和の異常性が面白い。話が淡々と続いていくのだ。そう淡々と淡々となのである。この淡々とした話の流れが不気味なのである。連続殺人鬼である榛村大和は、9件の事件で死刑判決を受け...
「ティファニーで朝食を」の読書感想文 この本と出会ったきっかけは本屋さんでこのティファニーでという言葉を見たからである。この本の紹介だが、これは自分の中では恋愛物語である。夢見る男女の人生を共にしていく相手を選んでいると...
「ボクたちはみんな大人になれなかった」の読書感想文 90年代の甘くせつなくほろ苦い、青春の日々を描いた作品。過去の痛痒いを思い出をふと思い出して、引っ掻いてみると痛みはいささか薄れ、気持ち良さが上回ってくる。日々の忙しい...
「テスカトリポカ」の読書感想文 本作は国境を越えて暗躍する闇ビジネスをテーマとしたクライムサスペンスで、残酷でグロテスクな描写の多い小説でした。正直なところ、私はもしこの作品が映像化されたとしても、怖いので見ないと思いま...
「流転の海 第9部 野の春」の読書感想文 「流転の海」私が、この本に初めて出合ったのは、もう30年以上前の事です。当時は、通勤電車の中で本を読むのが普通の時代で、私も片道30分の電車の中で読書をしていました。と言っても、...