直木賞を受賞した人気女性作家の角田光代が、描いたボクシングの小説である。角田光代の作品は、女性を主人公にしたものが多く、またそれらが代表作になっているのだが、今作は珍しく男性を主人公にしている作品である。角田光代の作品は […]
読書感想文「空の拳(角田光代)」

読書感想文「森に眠る魚(角田光代)」

子育て世代、特に幼稚園時代の話に焦点があてられている、母親達の物語。タイプの違う母親たちが、小学校受験を通じて、だんだんとすれ違い、その関係が壊れていく過程は、本当にちょっとしたボタンのかけ違いだろうと思った。母親は、も […]
読書感想文「坂の途中の家(角田光代)」

主人公里沙子が裁判員に選ばれてからの心の葛藤が読んでいて辛かった。子どもが生まれて泣いてばかりで床に落としてしまった、母乳が出なくて周りの意見が嫌で仕方なかったなど世間一般出産を経験した母親ならほとんど思うようなことが随 […]
読書感想文「三月の招待状(角田光代)」

この男女5人の関係図は学生時代からの延長で、仲が良いのはいいけれど一方社会での新しい人間関係を築けない、楽な仲間とつるんでいる方が良いとする、ある意味未成熟な仲間の印象を持った。先ず、そのうちの男女が結婚を繰り返したあげ […]
読書感想文「ツリーハウス(角田光代)」

フツーの人たちの物語この小説はいくつかの章ごとにストーリーテーラーが変化していく。20代の若者(孫の良嗣)であったり、その祖父であったり、祖母であったり、その父であったり、その母であったり、叔父であったり、叔母であったり […]
読書感想文「八日目の蝉(角田光代)」

身も蓋もない言い方をしてしまうと、主人公はこんな男のどこが良かったんだろうと思ってしまうような相手の男(不倫相手)だった。しかしこの物語の主人公は希和子を始めとする「女」達であり、彼女達の中にある醜い部分を表面化したもの […]
読書感想文「紙の月(角田光代)」

暮らしていく上で、お金は欠かせないものだ。商品を買ったり貯蓄したりと、私はお金を生きていく手段として使用する。ところが、お金の使い方を間違えると、お金によって翻弄され、ついには自らの人生まで狂わされることがあるのだ。この […]
読書感想文「彼女のこんだて帖(角田光代)」

食べるということは、普遍であるように思えてなんて大切なことなんだろう。私は一日に少なくとも二回は食というものに接しているが、この本を読んで「こんなにも食に何かを感じ、愛おしく思ったことがあっただろうか」と自問した。 &n […]